全日本F3選手権第16戦は9月29日、宮城県のスポーツランドSUGOで18周の決勝レースが行われ、ポールポジションスタートの坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が最後まで首位を譲らず、今季13勝目を飾った。
1大会4レースで開催される今回の第7ラウンド。早朝8時からの予選、11時25分からの第15戦に続き、15時40分にフォーメーションラップが始まった第16戦は、ポツポツと雨が舞い始め、ギリギリまでグリッドでウエットタイヤが用意される状況だったものの、全車がスリックタイヤのままスタートが切られた。
このレースでも好スタートを決めたのはポールポジションの坪井。宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)、笹原右京(THREEBOND)、大湯都史樹(TODA FIGHTEX)、阪口晴南(TODA FIGHTEX)と続く。
一方、2周目の4コーナーでは片山義章(YTB F318)が鋭いブレーキングで金丸悠(B-MAX RACING F3)をオーバーテイクし6番手へ浮上。やや路面がスリッピーなのか上位陣は第15戦に比べ僅差のなかで戦いを展開していった。
ポツポツと雨が降るも、路面が濡れない難しいコンディションのなか、レース中盤には坪井と宮田がファステストラップを出し合う展開が続いた。ただ、「トップはリスクが大きかった」という坪井もコンディションが読めないなか、思うようにプッシュできず、なかなかギャップは1秒以上にひろがらないまま終盤を迎える。
ただこのコンディション下、僅差ではあるもののなかなかSUGOではオーバーテイクに至らず。終盤はコンディションのため全体的にラップタイムも落ちたが、坪井は最後までトップを譲らず、今季13勝目を8連勝で飾った。2位は宮田、3位は笹原と表彰台の顔ぶれは第15戦と変わらなかった。ただ、ファステストラップは宮田がマークしている。4台による僅差の戦いとなった4番手争いは大湯が制することに。5位は阪口、6位は片山という結果に。金丸は7位でフィニッシュした。
なお、レース後第15戦でチャンピオンを決めた坪井、そしてF3-Nですでにチャンピオンを獲得しているジェイク・パーソンズ(NODAレーシング)のチャンピオン獲得セレモニーが行われ、待望のトロフィーが授与されている。