主婦専用求人サイト「しゅふJOB」を運営しているビースタイルは9月27日、「仕事と鬱」についての調査結果を発表した。調査は今年5~6月にネット上で実施し、同社運営の「ビースタイル」「しゅふJOBパート」に登録する女性999人から回答を得た。
いままで働いている期間に「鬱になったことがある」と回答した人は33.8%。年代別に見ると最も多いのは30代以下(41.7%)で、次いで40代(33.5%)、50代以上(30.7%)と若い年代ほど鬱経験者が多いようだ。
鬱の原因上位5位すべて仕事関係 「他従業員の不正」「頑張りが給料に反映されない」
鬱になった原因を聞くと、上位3位は「頑張りすぎによる過労」(54.4%)、「仕事のプレッシャー」(49.4%)、「職場での上司からの嫌がらせ・無理解」(49.1%)で約半数の人が回答していた。
次いで「職場での同僚からの嫌がらせ・無理解」(32.5%)、「残業過多」(27.2%)と職場に関係することがトップ5となった。6位以降「家庭での夫からの嫌がらせ・無理解」(17.8%)、「家庭での夫以外からの嫌がらせ・無理解」(5.3%)と続く。
その他の回答としては「家計の不安や将来の設計に不安を感じた時」(40代:パート・アルバイト)、「子育てと家事の両立」(20代:パート・アルバイト)といった家庭内に原因があるという声も出ていたが、
「他従業員の不正」(40代:今は働いていない)
「後輩のだらしなさ」(40代:パート・アルバイト)
「セクハラ」(40代:正社員)
「同じ鬱のような顧客に精神的に引っ張られた」(30代:正社員)
など職場環境についてのものが目立つ。
「給与が少ない」(40代:派遣社員)
「頑張りが給料に反映されない」(50代:パート・アルバイト)
「自分に合わない仕事が苦痛」(50代:フリー・自営業)
「顧客への罪悪感(本当は勧めたくない事をノルマのために勧めなくてはいけない)」(30代:パート/アルバイト)
など待遇や仕事内容が原因だという声も多く寄せられた。また「仕事を覚えられないこと」(50代:パート・アルバイト)という人もいた。
「過労と精神的苦痛の排除が、働き方改革推進の鍵となるのでは」
同社が今年7月に行ったハラスメントに関する調査とクロス集計すると、「ハラスメントを受けたことがない」(270人)と回答した人のうち、鬱になった経験がある人は13.3%。しかし「セクハラを受けたことがある」(298人)は40.9%、「パワハラを受けたことがある」(499人)は47.3%となった。
しゅふJOB総研の川上敬太郎所長は「鬱は職場において身近な存在」とした上で、「ハラスメントとの相関関係を考えても、なるほどと思える結果です。過労と精神的苦痛の排除は、働き方改革推進の重要な鍵を握っていると言えるのではないでしょうか」とコメントした。