モンスターエナジーNASCARカップは9月22日、バージニア州リッチモンドのリッチモンド・レースウェイで第28戦が行われ、カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)がカップシリーズ通算50勝目となる2018年シーズン4勝目を挙げた。
シリーズ終盤10戦で争われるチャンピオン決定戦“プレーオフ”の2戦目となる第28戦。予選ではケビン・ハービック(フォード・フュージョン)がトップにつけ、デニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)、マーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)が続く形に。
一方、カイル・ブッシュは予選で11番手だったものの、セッション終了後に予選で痛めたマシン右側のダメージを修復したため、ポジションダウンのペナルティ。後方からの追い上げを余儀なくされた。
決勝レースは0.75マイル(約1.2キロ)のオーバルコースを100周、100周、200周の3ステージ合計400周で争われた。
ステージ1は大きな混乱なく推移し、トゥルーエクスJr.がシーズン9度目のステージ優勝。フロントロウスタートのハムリンはピットインの関係で一時は周回遅れとなったが、終盤に追い上げてトップと同一周回の9位でチェッカーを受けた。
続くステージ2もイエローコーションが出ない展開が続き、トゥルーエクスJr.が連続でステージ優勝を奪う。
このままトゥルーエクスJr.がステージ3も制圧するかと思われたが、ステージ2と3のインターバル中に行ったピットで作業違反がありペナルティ。21番手までポジションを落とすことに。
この結果、ステージ3はチェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)を先頭にスタート。このステージ3も序盤は大きなクラッシュなどはなく、フル給油を行えばレースを走りきれる265周目ごろから各車ともピット作業を行っていった。
全車がピット作業を終えた272周目時点でトップはブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)、2番手カイル・ブッシュ、3番手ハービック、4番手エリオットというオーダーに。
レース序盤はハンドリングに苦しんだカイル・ブッシュだったが、ピットでのセッティング調整が奏功してペースを上げると、286周目のターン4でケゼロウスキーを攻略してトップにおどり出た。
これで前が開けたカイル・ブッシュは後続を引き離して独走体勢に。しかし、325周目に後方でクラッシュがあり、このレースはじめてのイエローコーションが導入され、カイル・ブッシュの築いたマージンは一度リセットされてしまう。
このタイミングで各車ともピット作業を行い、333周目にレースは再開される。このリスタートでカイル・ブッシュは一時ポジションを落としたものの、即座に反撃。その後はカイル・ブッシュ、ハービック、トゥルーエクスJr.の3名がトップ3を形成していく。
チェッカーまで残り20周を切ると、2番手のハービックがカイル・ブッシュに襲いかかるが、カイル・ブッシュは防ぎきってトップチェッカー。シーズン7勝目を挙げるとともに、自身通算50回目のカップシリーズ優勝を成し遂げた。
2位はハービック、3位はトゥルーエクスJr.が獲得。なお、トゥルーエクスJr.はプレーオフ第1ラウンド未勝利ながら、獲得ポイントによりプレーオフ第2ラウンド出場を確実にしている。
シリーズ第29戦は9月29~30日、ノースカロライナ州コンコードのシャーロット・モーター・スピードウェイで開催される。この1戦はオーバルコースと新設のロードコースを組み合わせた“ローバル”で争われる1戦だ。