ブランパンGTシリーズ・エンデュランスカップにフル参戦しているGT SPORT・モチュール・チームRJNが9月28~30日、スペインのタロニア・サーキットで行なわれる最終戦バルセロナでヤン・マーデンボローを23号車ニッサンGT-RニスモGT3のドライバーに起用することが分かった。
新たなレーシングドライバーの発掘、育成を目的にニッサンとグランツーリスモがタッグを組んで生まれた“ニッサン・GTアカデミー”の卒業生であるマーデンボローは現在、スーパーGT500クラスのTEAM IMPULで活躍中の若手イギリス人ドライバーだ。
そんなマーデンボローを起用するチームは2018年シーズン、ルーカス・オルドネス、アレックス・バンコム、マット・パリーという布陣で23号車GT-Rを走らせていた。しかし、最終戦を前にしてGTアカデミーの先輩であるオルドネスがサイクリング・トレーニング中の転倒によって肩を負傷。母国レースへの出場が叶わなくなったところ、かつて同チームに所属しブリティッシュGT選手権やブランパンGTシリーズに出場していたマーデンボローに白羽の矢が立った。
ブランパンGTシリーズへの復帰は2015年のシルバーストン以来、3年ぶり。またGT3カーをドライブしてのレースは、2017年のバサースト12時間以来となるマーデンボローは、旧知のチームRJNからの参戦決定について次のように語った。
「(チーム代表の)ボブ・ネビルとRJNの選手たちとレースを戦うことになり、とても興奮しているけど、それと同時に(ルーカス・オルドネスが)良い状況にあることを願っている」
「ルーカスにとっては不運だったと思う。彼が打ちのめされているのは知っているよ」
「怪我でレースに出られなくなるのは仕方がないが、それが母国レースとなるとショックだよね。多くのファンや、家族、友人の前でレースする機会を逃してしまうのだから」
一方、肩の怪我のため欠場を余儀なくされるオルドネスは「ヤン(・マーデンボロー)をふたたびチームに迎えるのは素晴らしいことだが、できることなら彼とクルマをシェアしたかったよ」とコメント。
「(ドライバーではなく)彼らのサポート役に徹するのは難しいだろうけど、コースの外から僕ができることをしてチームを助けたいと思っているんだ」
GT SPORT・モチュール・チームRJNは今回、マーデンボローの招聘に加えてチーム2台目、プロ・アマクラスにエントリーしている22号車ニッサンGT-Rにスコットランドの若手ドライバー、コリン・ノーブルを起用する。
イギリスLMP3カップのチャンピオンであるノーブルは、リカルド・サンチェス、シュトルアン・ムーアとマシンをシェアする予定だ。