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はちみつロケット、培ってきたポテンシャルを堂々と見せつけた1stワンマンライブ

2018年09月26日 08:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 2018年9月23日、渋谷SOUND MUSEUM VISIONではちみつロケットのワンマンライブ『はちみつロケット 1stワンマンライブ H.R. HONEY♪~明日何してる?渋谷に行こうよ!~』が開催された。はちみつロケットは、ももいろクローバーZ、私立恵比寿中学、チームしゃちほこなどが所属するスターダストプロモーション・STARDUST PLANETの7人組アイドルグループだ。チケットは1部、2部ともにソールドアウト。ここでは1部の模様をレポートしたい。


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 会場が暗転すると、初のワンマンライブについてのメンバーの会話の音声が流れた。そう、2018年3月7日にメジャーデビューしてから初のワンマンライブなのだ。


 そして本編へ。そこでもまず音声のみが流れるという演劇仕立ての演出から、「放課後リフレイン(ロングver)」でライブはスタート。制服姿の7人のダンスのフォーメーションも鮮やかだ。


 「フレンドリーム」からフロアはさらに加熱し、激しいコールが飛ぶことになる。アイドルポップスらしいストレートな構造もファンとの一体感を生みだす。


 前山田健一作詞作曲の「おかしなわたしとはちみつのきみ」は、Aメロがラップの楽曲。歌詞に〈青春〉という単語が出てきても違和感がないのは、16歳から19歳までのメンバーで構成されているからだ。


 はちみつロケットにとって、初の有料単独ライブは2016年3月6日に開催された「イマジンスタジオ 久しぶりライブ『サムライヒナマツリ』」だった。そこから約2年半。メジャーデビュー後の初のワンマンライブを開催できたことに、はちみつロケットのメンバーは深い感謝を述べた。


 続いて、メジャーデビュー前の楽曲のコーナーへ。疾走感とともに情感が込められた「お願いメテロティス」、可愛らしくも凛々しさをも感じさせる「WARE-WARE-WA」、ラテンの香りをふりまいた「ギリギリサマー」、サビで歌いあげるボーカルも心地良い「恋メラ」が歌われた。


 メンバーが一旦ステージを去り、その間に激辛カレーを食べてダジャレを言う映像が流された後、「はちみつロケット~黄金の七人~」の衣装ではちみつロケットが再登場。そこからメジャーデビュー以降のシングル曲が歌われた。


 SEの「THE LAUNCH」から続けて歌われたメジャーデビューシングル「はちみつロケット~黄金の七人~」は、メジャーデビューに向けた胸の高鳴りを歌いつつ、ユーモアに満ちた楽曲だ。そこには前述のように、ももいろクローバーZ、私立恵比寿中学、チームしゃちほこなどが所属するスターダストプロモーションのアイドルグループならではのケレン味もある。


 ゆよゆっぺ作曲の「陰陽 -Yin Yang-(ロングver)」は、BABYMETALの楽曲も手がけるゆよゆっぺらしいハードなロックナンバー。奥華子作詞、川村結花作曲による「夜空にきらめく花(ロングver)」は、はちみつロケットのボーカルの実力を感じさせるミディアムナンバーだ。はちみつロケットは、こうした普遍的なポップスをもしっかりと歌いこなす。


 自己紹介を挟んで、新曲の初披露が告げられると大歓声が起きた。その「かまわないさ」は、ゆったりとしたレゲエのイントロに、思わずフロアから笑いが起きたほどのゆるさ。しかし、途中でいきなりギターロック化し、またレゲエに戻るという意表を突く構造だ。終演後、只野菜摘作詞、NARASAKI作曲だと知って思わず納得した。


 いしわたり淳治作詞、林田健司作曲の「花火と漫画とチョコと雨」は、はちみつロケットの楽曲の中でも特に注目されるべきディスコナンバー。「バカイズム」からはさらに盛りあがり、「ハニートランポリン」へとノンストップで続けた。


 そして、「走れ!Fit’s ver」へ。言うまでもなく、ももいろクローバーZがももいろクローバー時代に発表した、アイドルポップスの金字塔のカバーだ。スターダストプロモーションのクラシックを受け継ぎながら、はちみつロケットは自らの色に染めていく。会場はすでに黄色のキンブレの輝きで埋まっていた。


 最後は、児玉雨子作詞、michitomo作曲による「MOTTO MOTTO!!」。メンバーとファンが黄色い旗を振る中でのエンディングとなった。


 メジャーデビュー後の初のワンマンライブで、2014年の結成以来培ってきたポテンシャルを堂々と見せつけたはちみつロケット。彼女たちの人気が発火するのはどこのタイミングだろうか? その日はそう遠くないはずなのだ。(宗像明将)