90kgのウエイトハンデ積んでなお、入賞が見えてきた終盤、後続車両の追突によって、無念のリタイアを喫す 全8戦で争われるスーパーGTシリーズの第6戦、『SUGO GT 300km RACE』がスポーツランドSUGOで開催された。今年もaprは2台のトヨタ・プリウスZVW51を走らせ、『#31 TOYOTA PRIUS apr GT』を、新たにコンビを組むことになった、嵯峨宏紀選手と平手晃平選手に託すこととなった。
第2戦から入賞を重ねる『#31 TOYOTA PRIUS apr GT』は、前回の富士スピードウェイで今季3回目の表彰台獲得となる3位につけたことから、ランキング2位をキープ。しかも、トップをわずか6ポイント差におさめている。
その一方で、名誉の勲章と言えるウエイトハンデは90kgにも達していた。本来ならば、苦戦を余儀なくされる重さながら、『#31 TOYOTA PRIUS apr GT』とSUGOの相性は良く、2016年には優勝、2017年にも5位に入っているだけに、きっとハンデをはねのけてくれるに違いない。
嵯峨選手が最初に『#31 TOYOTA PRIUS apr GT』に乗り込み、いつものように計測開始とともにコースインし、すぐピットに戻ってくる。最初のセット変更を行った後、メニューは順調にこなされていった。2回ピットに入った後、ほぼ折り返しのところで、平手選手にバトンタッチ。この間、嵯峨選手の記したベストタイムは1分20秒317。交代直前に雨がいよいよ降り始めたが、まだ路面を濡らすまでではない。その証拠に、ドライタイヤのままで走り続けた平手選手は、ピットに入る直前に1分20秒302をマークしていた。
決勝レース(81周)9月16日(日)14:00~ 日曜日のSUGOは穏やかな天気に恵まれ、そんな陽気に誘われたのか、スタンドは多くの観客で埋め尽くされていた。20分間のウォームアップは、スタートを担当する嵯峨選手からの走り出しとなった。3周を走り、最初の周に記した1分22秒094が、ここでの『#31 TOYOTA PRIUS apr GT』のベストタイムに。
61周目のSPコーナーインで後続車両に追突され、制御が効かなくなった平手選手の『#31 TOYOTA PRIUS apr GT』は、クラッシュパッドに激突してしまう。レース続行は不可能であったが、平手選手が無傷であったのは、不幸中の幸いだった。
もうひとつ不幸中の幸いであったことは、ランキング上位陣の多くが入賞ならず、『#31 TOYOTA PRIUS apr GT』と嵯峨選手、平手選手はランキング2位が保てたことだ。オートポリスが舞台のシリーズ第7戦は、ウエイトハンデがそれまでの半分となる。今回のような我慢は不要とされるはずだ。希望を最終戦のもてぎまでつなぐ戦いが期待される。