MotoGP第14戦アラゴンGP、MotoGPクラスは、スペインのモーターランド・アラゴンで決勝レースを行い、マルク・マルケス(ホンダ)が優勝した。
MotoGPクラスの決勝レースは気温30度、路面温度45度のドライコンディションで争われた。スタート直後の1コーナーでポールポジションスタートのホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)が転倒、ハイサイドで路面にたたきつけられたロレンソはその場でリタイアとなってしまった。
3番グリッドからスタートしたマルケスは好スタートを決めて1コーナーにトップで進入するが、1周目のコントロールラインをトップで戻って来たのはアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)。マルケス、アンドレア・イアンノーネ(スズキ)、アレックス・リンス(スズキ)の順で続く。
レース序盤は7台ほどのトップ集団が形成されるが、中盤を迎えるころにはトップ争いは、ドヴィツィオーゾ、マルケス、イアンノーネ、リンスの4台の争いとなる。
14周目にマルケスがドヴィツィオーゾに迫り、12コーナーでマルケスがトップに浮上。ドヴィツィオーゾも応戦しふたりがバトルを展開したことで、一度は離れていたイアンノーネとリンスのふたりがトップ争いに接近する。ドヴィツィオーゾは16周目の4コーナーでトップを奪還。マルケスもすぐに前に出るが、7コーナーでドヴィツィオーゾが再びトップに立つ。
その後、19周目の12コーナーでマルケスが再び前に出るが、立ち上がりでワイドラインとなり、ドヴィツィオーゾが前へ。さらに3番手のイアンノーネも加わり、バックストレート手前の15コーナー立ち上がりまで3人の接近戦が繰り広げられる。15コーナーをトップで立ち上がったのはドヴィツィオーゾ。マルケス、イアンノーネが僅差で続く。
終盤に入った20周目の5コーナーでマルケスが再びドヴィツィオーゾにしかけるが、ドヴィツィオーゾもすぐに抜き返す。マルケスは続く21周目の1コーナーでドヴィツィオーゾの前に出るが、ドヴィツィオーゾもすぐに逆転。さらに続く5コーナーで再びマルケスがトップに浮上する。
残り2周、マルケスは僅差ながらリードを保ち、ドヴィツィオーゾに勝負をしかけるすきを与えず、そのままトップでチェッカーを受け、今シーズン6勝目を記録した。
ドヴィツィオーゾが2位に入賞。3位にイアンノーネが続き、今シーズン3度目の表彰台を獲得。リンスが4位に続き、スズキのふたりがそろって上位入賞を果たした。
今シーズンベストリザルトタイとなる5位にダニ・ペドロサ(ホンダ)が続き、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)がインディペンデントチームチームトップとなる6位に入賞。7位にダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)が続き、今シーズンワーストの18番グリッドからスタートしたバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)は追い上げて8位に入賞した。
9位にジャック・ミラー(ドゥカティ)が続き、Q1でのペナルティで3グリッド降格の14番グリッドからスタートしたマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)は10位に入賞。同じくQ1でのペナルティで6グリッド降格の19番グリッドからスタートしたフランコ・モルビデリ(ホンダ)は11位入賞。
中上貴晶(ホンダ)は序盤から10番手前後を争い、MotoGPクラスベストタイとなる12位に入賞した。13位にブラッドリー・スミス(KTM)、14位にヨハン・ザルコ(ヤマハ)、15位にカレル・アブラハム(ドゥカティ)が入賞。
スコット・レディング(アプリリア)は16位、トーマス・ルティ(ホンダ)は17位、ハフィス・シャーリン(ヤマハ)は18位、チャビエル・シメオン(ドゥカティ)は19位、ジョルディ・トーレス(ドゥカティ)は20位でチェッカーを受けた。
アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)は1周目を7番手で終えたが、2周目の14コーナーで転倒リタイア。4番グリッドからスタートしたカル・クラッチロー(ホンダ)はスタート直後に目の前でロレンソが転倒し、接触等はなかったものの、その影響を受けて遅れ、1周目を8番手で通過。追い上げ途中の5周目の1コーナーで転倒を喫し、リタイアに終わった。
チャンピオンシップ争いではマルケスがランキングトップをキープ、ランキング2位のドヴィツィオーゾとのポイント差を72ポイントに拡大。ロッシはドヴィツィオーゾから15ポイント差のランキング3位をキープしている。ノーポイントに終わったロレンソは、ランキング4位をキープしているが、ロッシとの差は29ポイントに拡大、ビニャーレスに同ポイントに並ばれた。