長年キミ・ライコネンのマネージャーを務めてきたスティーブ・ロバートソンは、ライコネンがフェラーリF1を離脱することになったとしても、F1に残留する方法を探り出すことを確信していたという。
「彼が走り続けるだろうことは分かっていた。フェラーリに留まらなかったとしても、他の選択肢を探すだろうと。それに選択肢は多くなかった」とロバートソンは話す。
ライコネンは2001年にザウバーでF1デビューを果たし、その後はマクラーレン、フェラーリへと移籍した。
2年間にわたってF1を離れた後、彼は2012年にロータスから復帰。2014年にはフェラーリへ戻り、セバスチャン・ベッテルのチームメイトとして4シーズンを過ごした。
フェラーリが来シーズンのシャルル・ルクレール昇格を決定したことで、38才のライコネンは若手とシートを“交換”し、引退ではなく、予想外の2年契約でザウバーに復帰するチャンスを得た。
「キミはドライビングを愛している。リタイアすることもできた。しかし彼はF1の頂点でドライブすることをただ愛しているのだ」とロバートソンは説明した。
「彼はF1を象徴するチームに8年間在籍した。それは素晴らしいことだ。いま、彼はキャリアをスタートさせたチームでそれを終わらせることを決心したのかもしれない」
ライコネン自身は、これがおそらくF1での彼の最後の契約になるだろうと認め、以下のように語っている。
「大きなチャンスがあることは間違いない。僕は、自分がやめるにふさわしいと感じたときにリタイアするよ」
ライコネンはイタリアGPの前に、フェラーリF1代表のマウリツィオ・アリバベーネから、契約を更新するつもりがないことを言い渡されていた。ライコネンがザウバーに復帰するという案は彼自身が強く求めたもので、話は非常に早く進んだ。
「こういうことが起きた。それは僕が決めたことでも、判断したことでもない。これが結果なんだ。少なくとも、結果は出た。僕は昔からの人たちを知っているし、それがあったから始まったんだ」とライコネンは語っている。
ロバートソンは今回の経緯を、メディアに対して以下のように説明した。
「まずキミが彼らとの話し合いの場を設け、それから私に委ねた。彼らは関心を示し、キミもまた関心があることを明確にした。これまで彼のキャリアのなかでずっとそうしてきたように、彼は私に仕事を託し、契約を締結した」