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シトロエン・レーシング 2018WRC第10戦トルコ ラリーレポート

2018年09月21日 12:21  AUTOSPORT web

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カリッド-アル・カシミ(シトロエンC3 WRC)
トルコで3台のシトロエンC3 WRCが得た教訓を将来の糧に

 2018年の世界ラリー選手権(WRC)にC3 WRCで参戦するシトロエン・レーシングは、9月13日~16日にかけて開催された第10戦ラリー・ターキーに参戦し、カリッド-アル・カシミ/クリス・パターソン組のシトロエンC3 WRCが15位完走を果たしました。
 
 マッズ・オストベルグ/トルステイン・エリクセン組、クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン組も強さは見せましたが、残念ながら他の多くのライバルと同様に、苛酷なコンディションに苦戦。信じがたいほどラフなステージで絶えずダメージに襲われるなど、C3 WRCの強さが試される内容となりました。
 
■ラリーの展開
 拠点を南西部のマルマリスに移し、WRCとしては2010年以来の開催となったラリー・ターキー。この大会は、ブリーンが初めて総合首位に立ったイベントとなりました。
 
 ブリーンは金曜日最初のSSを誰よりも速く駆け抜け、ベストタイムをマークしたのです。その後も落ち着いて的確なアプローチを続けたブリーンは、午前中の走行を終えて総合2番手をキープし、首位とのタイム差をわずか6.3秒にとどめる好走を見せていました。
 
 さらに、チームメイトのオストベルグも見事な滑り出しを見せ、首位から8.2秒差の3番手でブリーンに続きます。しかし午後のSSでは、膨大な量の石や岩を避ける慎重な走行を期していたものの、ブリーンとオストベルグは不運にもパンクを喫してしまいます。
 
 ブリーンは2度のパンクに見舞われながらも総合8番手まで順位を取り戻しましたが、総合5番手を走行中だったオストベルグはラフなコンディションでサスペンションアームの破損に見舞われ、この日の走行を断念。3台目のC3 WRCをドライブしていたハリ・アル‐カシミもターボの不調を抱えて、この日の競技続行を諦めることとなりました。
 
 土曜日になると、C3 WRCはさらに厳しい道に直面。ライバルたちも含め、昨年から投入された新型WRカーにとって、これほどまでに耐久性を試されるラリーは初めてでした。
 
 残念ながら、シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチームも無傷で走り終えることはできませんでした。走行を重ねるごとに道が荒れ、鋭利な石や埋まっていた岩が路面に出てくるため、ラリーカーのパワーを発揮することができません。
 
 オストベルグはターボトラブルでふたたびストップを余儀なくされ、総合6番手まで順位を挽回していたブリーンはマシンから出火し、リタイアを余儀なくされてしまいました。
 
 それでも最終日の日曜日は、ポジティブな形でラリーを終えることができました。オストベルグは3連続でSS2番手タイムをマークする速さを見せたほか、アル・カシミは粘り強い走りで完走を果たし、マニュファクチャラーズ選手権ポイントを獲得しました。
 
■チームコメント
マッズ・オストベルグ
「最終日は金曜日と同じペースで走ることができ、とても良いタイムもマークできました。チームとして本当にタフな週末となったので、最後に前向きな形で終えることができたと思います。不測の事態がなければ、好結果を得るにふさわしい走りができていました」

カリッド-アル・カシミ
「特にラリー最終日は、熟慮したアプローチでのドライビングに徹し、慎重に障害物を避けてフィニッシュすることを目指しました。今回は、これまで参戦したなかで最もハードなラリーのひとつでした。チームとしては、ポジティブな要素も得てフィニッシュすることができたので、それが一番大切なことだと思います」