フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、2018年F1世界選手権でタイトルを獲得することを諦めてはいない。これまで4度チャンピオンとなった経験を持つベッテルは、残された6戦すべてで優勝し、最終的に王座に就くことが自分には可能だと自信を示した。
シンガポールGPでポイントリーダーのルイス・ハミルトンに40ポイント差をつけられ、ベッテルのタイトル争いの見通しに陰りが見え始めている。
しかしもしベッテルが残り6戦すべてを勝ち、毎回ハミルトンを2位に抑え込めれば、最終戦アブダビGPでベッテルはハミルトンを2ポイント上回り、5度目の王座に就くことができる。
「もしこれからのすべてのレースで勝てば僕たちは安泰だ。それをこれからの目標にしなければならない」とベッテルはAuto Bildに語った。
「まだ何かを失ったわけではない」とベッテルは今週La Gazzetta dello Sportに対して述べている。
「僕たちは最後のレースへ向けて冷静に、決意を持って最後まで戦うつもりだよ」
「第一に、僕には可能だ。そのことを4回証明してみせた」とベッテルは言う。
「このドライビングスタイルで4度の世界タイトルと52の勝利をつかんだ」
「第二に、僕たちにはメルセデスに匹敵するマシンがある。僕はまだ自分自身の力で世界チャンピオンになれる。だから戦い続けるよ」
フェラーリが優勢とみられていたシンガポールでハミルトンは優勝し、ベッテルは3位に終わった。
「シンガポールは(タイトル争いの上で)プラスにならなかった。勝てるレースに勝たなかったことはがっかりだよ。でも僕たちは自分自身に打ち勝つしかないと思っている」
■ベッテル、戦略失敗のフェラーリを擁護
ベッテルはシンガポール決勝でフェラーリが採用し、結果的にうまくいかなかった“リスクの高い”戦略についてチームを擁護した。
「誰でも失敗は怖い。時にはリスクをとってもうまくいかないことは、僕もよく分かっている。でもそれで自分を萎縮させてはいけないんだ」
「アイルトン・セナは、隙間があるのにそこに飛び込んでいかないようでは、もはやレーシングドライバーではないと言った。僕も同感だよ。同じことがリスクの高い戦略にもあてはまる。たとえばシンガポールでとったような戦略だ。僕はいつでも自分のチームの味方をするよ」