モンスターエナジーNASCARカップは9月16日、ネバダ州ラスベガスのラスベガス・モーター・スピードウェイで第27戦が行われ、ブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)が優勝。チーム・ペンスキーに通算500回目の勝利をもたらした。
NASCAR独自のチャンピオン決定戦“プレーオフ”初戦となった第27戦。決勝レースは気温35度という暑さのなか、80周、80周、107周の3ステージ合計267周で争われた。
ステージ1ではチェッカーまで残り20周でトップに浮上したマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)が2番手のケビン・ハービック(フォード・フュージョン)に0.3秒のリードを築いてトップチェッカーを受ける。
このステージ1はイエローコーションの出ない展開が続いたが、ステージ2はスタート早々にクラッシュがあり波乱を予感させる立ち上がり。そしてステージ終盤の146周目、チャンピオンの権利を残すハービックのタイヤがバーストしてウォールにクラッシュ。その後方にいたエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)が避けきれずに追突するアクシデントが起きてしまう。
このアクシデントでジョーンズのマシンフロントは大破。ハービックも走行継続を断念せざるを得ず、プレーオフに進出したふたりが初戦をリタイアで終えることに。このステージ2では第25戦から連勝中のケゼロウスキーがトップチェッカーを受けた。
迎えた最終ステージ3も、カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)やデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)などプレーオフに進出したドライバーたちがスピンしてイン側のランオフに飛び出すなど荒れた展開に。
レース残り6周のタイミングではコース上の異物を処理するためにイエローコーションが出されると、残り2周で再開。しかし、リスタート直後に5台が絡む多重クラッシュが起きたため、レースは赤旗中断となる。
事故の処理が終わり、レースは延長戦“オーバータイム”に突入すると、このリスタートでイン側トップにつけていたケゼロウスキーが抜群の飛び出してトップを死守。そのままポジションを守りきり、プレーオフ初戦を勝利で飾ってみせた。
「今日、チーム・ペンスキーは500勝目を手にしたんだ」とケゼロウスキー。
「キャプテン(チームオーナーのロジャー・ペンスキー)にとっては最高の日になったはずだ。(同日開催だったインディ最終戦ソノマにいる)ロジャーも見てくれているはずだよ」
「プレーオフを勝利でスタートさせられたのは力強い結果だ。今回(最多96周に渡りラップリーダーを務めた)カーナンバー78(のマーティン・トゥルーエクスJr.)に速さでは叶わなかったが、ピットストップとリスタートで仕掛けることができた」
2位はカイル・ラーソン(シボレー・カマロZL1)が獲得、3位はトゥルーエクスJr.で3メーカーがトップ3を分け合う結果となった。
プレーオフ第2ラウンドとなる第28戦は9月22日、バージニア州リッチモンドのリッチモンド・レースウェイで行われる。