WorldRX世界ラリークロス選手権は9月15~16日、第9戦ラトビアが行われ、ヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR スーパーカー)が優勝。これまでの9戦中8戦で勝利を挙げ、シリーズの最多勝記録を更新した。
バルト海に面するラトビアで行われた第9戦。決勝ファイナルにはクリストファーソンのほか、クリストファーソンから唯一勝ち星を奪っているセバスチャン・ローブ(プジョー208 WRX)、ティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)、マティアス・エクストローム(アウディS1 EKS RXクアトロ)、ニクラス・グロンホルム(ヒュンダイi20 RXスーパーカー)、ケビン・ハンセン(プジョー208 WRX)が駒を進めた。
迎えたスタートで、クリストファーソンが抜群の発進をみせた一方、セカンドロウのローブはやや失速。エクストロームとグロンホルムにポジションを奪われ4番手に後退してしまう。
これを受けてローブは1周目に遠回りセクションの“ジョーカーラップ”通過義務を消化。前が開けた状態でペースを上げる戦略に出る。
翌周には4番手のティミー・ハンセンがジョーカーを消化したが、ペースを上げていたローブには叶わずポジションダウン。ローブが4番手にポジションを上げる。
6周の決勝折返しとなる3周目には2番手のエクストローム、3番手のグロンホルムが同時にジョーカーへ。ローブと4秒近い差があったエクストロームはポジションを守りきったものの、グロンホルムとローブはジョーカーラップ出口でサイド・バイ・サイドに。
ジョーカーラップを抜けた先の最終コーナーは左コーナーで、イン側につけていてライン取りがきつくなったグロンホルムに対し、スピードを乗せたローブはアウト側から豪快にオーバーテイク。表彰台圏内の3番手までポジションを上げた。
後方でバトルが繰り広げられるなか、トップのクリストファーソンは4.7秒のリードを築いた4周目にジョーカーをクリア。トップのままコースに合流するとそのまま逃げ切ってシーズン8勝目、第3戦から6連勝を飾った。
2位は1コーナーでローブからポジションを奪ったエクストロームが獲得。3位はグロンホルムの猛攻をしのいだローブが手にしている。
「セミファイナルではマティアス(エクストローム)のほうがほんの少しだけ良くて、ポジションを守ろうとレイトブレーキを強いられてミスをした。ただファイナルでは最高のスタートを決められたよ」とクリストファーソン。
「セミファイナルからのインターバル中にマシンをアジャストしたんだ。最後の1周半は2017年の勝利を思い出していたよ(クリストファーソンは2017年のラトビア戦でシリーズチャンピオンを決めた)」
WorldRX第10戦はヨーロッパを離れてアメリカ大陸に上陸。9月29~30日にサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われる。