FIAのレースディレクター、チャーリー・ホワイティングは、F1シンガポールGPでフェラーリがエアボックス上に取り付けていた冷却デバイスに違法性はないとの見解を示す一方で、さらに詳しい調査を行うと語った。
フェラーリは、ベルギーGPなどで、走行前のガレージやグリッドで車載カメラの機器やマシンを冷やすためとしてカメラにアイスバッグを装着していたが、これがコクピット内の撮影を妨げる目的であるとの説が浮上した。FIAは調査の上、イタリアGPにおいてこのアイスバッグの使用を禁じた。
するとフェラーリは、次のシンガポールGPで別の形状のデバイスを導入、エアボックス上に装着していた。
この新たなデバイスについて、ホワイティングは、禁止するような問題点は見当たらないと述べた。
「調べたが、カメラの視野はブロックされていない。問題になるのは、視野がブロックされている場合に限られる」とホワイティング。
「カメラが設置された上部にあるOCUを冷却しているのであれば、彼ら(FOM)は問題視しない。我々としても、カメラの視野を妨げない限り、問題はないと考える」
ただしホワイティングは、シンガポールでの調査は詳細にわたるものではないとして、後日改めてチェックする必要があると認めた。
「フェラーリで実際に確認したが、マシンに装着されている状態ではなかった。フリープラクティスの1時間ぐらい後だったのだ」
「エアボックスに装着するもので、冷たい空気をエアボックスなどに送り込むことが基本的な目的のようだ」
「さらに他のダクトもあって、それは空気をOCUに流すためのものであると思われる。それについて我々のスタッフは懸念を抱いてはいない。再度調査を行うが、我々にとって最優先事項にあたるような問題ではない」