クロス・マーケティングは9月18日、たばこに関する調査結果を発表した。調査は、今年9月にインターネットで実施。一都三県(埼玉、千葉、東京、神奈川)に在住する20歳~69歳の男女2000人から回答を得た。
現在の喫煙状況を聞くと、「喫煙習慣があったことは一度もない」(58.1%)が最多で、半数を超えた。以降、「現在喫煙習慣がある」(22.3%)、「過去喫煙習慣があったが現在はない」(19.7%)と続く。
喫煙する理由1位は「気分転換」(52.4%)、2位は「リラックス」(45.1%)、3位は「生活の習慣」(44.5%)だった。次いで、「ストレス解消」(40.4%)、「口寂しい」(24.1%)、「喫煙者同士のコミュニケーション」(14.7%)がランクイン。喫煙は気晴らしやリフレッシュの効果があるようだ。
非喫煙者「増税した分で分煙の設備を沢山作って欲しい」
現在、喫煙習慣がある人に今後の禁煙意向を聞くと、「禁煙予定はない」(52.8%)が最多だった。次いで多かったのは「禁煙の意思があり時期は未定」(40.4%)。
過去に喫煙習慣があったが現在はない人に、禁煙した理由を聞いたところ、最も多かったのは「病気や体調不良」(38.6%)だった。以降、「お金の節約」(26.4%)、「値上がり」(22.8%)、「子どもや孫の誕生」(14.7%)、「喫煙場所の減少」(10.2%)と続く。禁煙の理由は健康面や経済面などの内部要因が多く、値上がりなど外部要因は少なめだった。
たばこ税は10月から増税される。増税に賛成と答えたのは全体の73.8%で、女性(78.8%)は男性(68.8%)より多く、非喫煙者(89.2%)は喫煙者(25.4%)を圧倒的に上回った。
賛成理由には、
「健康を考えると、吸わない方が良い。金を掛けても吸いたいと思う人は吸えばよい」(男性・69歳 喫煙経験者)
「その税で分煙の設備を沢山作って欲しい」(女性・49歳 非喫煙者)
といった意見が寄せられた。
「安易にたばこだけ値上げするのはおかしい」「価格を上げても喫煙の抑制につながらない」
一方、反対理由としては
「生活費の切迫になる。非喫煙者より税金を納めてるのに、まだ取るのかと思う」(女性・45歳 喫煙者)
「安易にたばこだけ、値上げするのはおかしい」(男性・25歳 喫煙経験者)
「値上げすれば良いというものではない。やめたくない人はいくらになってもやめられないと思う」(女性・54歳 喫煙経験者)
「価格を上げても喫煙の抑制にはつながらないと思うから」(女性・22歳 非喫煙者)
といったコメントが挙がった。
喫煙者に、増税後の喫煙習慣をどうする予定か聞くと、「禁煙する」と答えた人はわずか12.1%。「特になにも変えない」(44%)、「吸う本数を減らす」(40.7%)が多かった。将来的な医療費削減や受動喫煙の防止を見込んだ「たばこ税増税」だが、急速な変化をもたらす可能性は低いようだ。