川合孝汰が2戦連続で表彰台!
小倉祥太も4位、5位を獲得し、ベストリザルトを更新!
FIA-F4選手権 第9戦・第10戦
9月15日(土)~16日(日)
スポーツランドSUGO
3.704km
ル・ボーセモータースポーツがスーパーFJ、スーパー耐久と併せ挑む、FIA-F4選手権シリーズの第5大会が、9月15日(土)、16日(日)にスポーツランドSUGO(宮城県)で開催された。シリーズ後半戦となる今大会の舞台は、アップダウンに富み、高速コーナーが連続する難関コース。
昨年は川合が入賞を果たしており、小倉は東北が地元でもあることから、目指すは表彰台。この難関コースをどう戦うかが期待された。
予選
9月15日(土)
天候/曇り コース状況/ドライ
木曜日から始まった4セッションの専有走行では、コンディションを問わず小倉、川合ともに絶えず上位につけて、ライバルたちに一目置かれる存在となっていた。締めとなる金曜日のセッション2では、小倉がトップからコンマ2秒差で3番手、川合もコンマ3秒差で4番手だったことから、その印象をより強くした。
土曜日の早朝に行われた予選は、ドライコンディションで迎えた。コースオープンと同時にコースインすると、専有走行での印象も踏まえ、入念にウォームアップを行っていく。まずは、6周目にふたりともターゲットである1分24秒台に入れて、これからアタックをかけていくところで、赤旗中断となる。
再開後の残り時間からすると、計測できるのは約7周。まだアタックをしていないこともあり、タイヤのグリップも問題なく、さらなるタイムアップが狙えた。再度コースインをし、周りとの間合いを確認しながら、ふたりともチェッカー直前にベストタイムをマークする。
その結果、川合は2戦ともに今季最上位となる3番手につけ、小倉も4番手と、同じく自己最上位。セカンドベストタイムは5番手で、いずれも好位置から決勝レースに臨む。
決勝 第9戦
9月15日(土)
天候/曇り コース状況/ウエット
予選の後に降り出した雨は、すでに止んでいたとはいえ第9戦決勝を前にして、路面をまだ濡らしたままだった。ふたりもウエットタイヤを選択して、グリッドに並ぶ。それぞれ好スタートを切り、フロントローに並んだドライバーたちに続いて、1コーナーに飛び込み、レースの幕が開けた。
ふたりとも虎視眈々と前についていき、動いたのは6周目。差を詰めた川合は、4コーナーで前車のインに入り、その後のS字の進入で抜ききり2番手に。小倉も川合のバトルに乗じて前との差を詰め、ポジションアップを狙っていく。
しかし、そんななか、スタートからただ1台、ギャンブルでドライタイヤを装着していた車両が、後方グリッドから路面状態の回復と合わせ、太刀打ちできないペースで激しく追い上げて来る。8周目には4番手を走行していた小倉を、12周目には、川合ばかりか、トップをも何の抵抗もさせず抜き去る。
それでも川合は2番手浮上を諦めず、最終コーナーでのスピードでは相手に優っていたため、残り2周となったホームストレートで並びかかるも、バックマーカーに行く手を阻まれ、タイミング悪く黄旗が出ていたこともあり、逆転は叶わず。
その結果、川合は3位、小倉は5位でゴールしたが、唯一ドライタイヤを履いたトップチェッカーの車両は追い上げの最中に黄旗区間の追い越しがあったため、ペナルティが課せられ10位に降格し、川合は2位に、小倉は4位へと繰り上がった。川合にとっては2年ぶりの表彰台となり、小倉はベストリザルトを更新した。
決勝 第10戦
9月16日(日)
天候/晴れ コース状況/ドライ
日曜のSUGOは爽やかな秋晴れに恵まれ、早朝からスタンドは大観衆で埋め尽くされていた。第9戦の好結果もあって、ふたりともテンションは高めだったが、集中力を欠いていなかったことは、ともに第10戦決勝のスタートをそつなく決めていたことからも明らかだ。
それぞれ3番手、5番手のポジションをキープしてレースを開始する。ふたりともオープニングラップのうちに前を行く車両に迫るも、ぴしゃりと扉を閉じられ、逆転するまでには至らない。中盤からの川合は、単独走行となっていたが、コンスタントに周回を重ねていた安定感は、今後への期待材料になるはずだ。
その一方で、小倉は前大会で連勝を果たしたドライバーを背後に置いて、最後まで5番手を競い合い、ポジションを守り抜いた。
川合は3位でフィニッシュして2戦連続で表彰台に立ち、小倉も5位に入って連続入賞を果たした。SUGOでつかんだ波を、残る2大会でさらに増幅させてくれることを期待したい。続く第6大会は、10月20~21日に九州のオートポリスで開催される。
チーム監督 坪松唯夫 コメント
チームの皆が求めている優勝には届かなかったが川合が僅差の2位と3位を獲得できたことは、チームに携わる全ての方々に感動と喜びを与えてくれた。川合は勝てそうで勝てなかった開幕戦からの流れを己の力で断ち切り、力強いレースをみせてくれた。
小倉も練習時から川合やライバルに負けじと踏ん張っていたが初日のレースで抜ききれず、悔し涙を流したが、翌日のレースでは競い合いに一歩も引かず、激戦を戦い抜いてくれた。
小倉祥太 コメント
土曜のレースで、今まで走る機会がなかったウエットコンディションを、ぶっつけ本番みたいな感じで迎えたのですが、意外に自信を持って攻められました。前にも着いていって、逆に背後もちょっと離すぐらいだったので、臨機応変に対応できたことは、自分にとっても自信につながりました。
日曜のレースは後半に後ろから迫られるような感じになったのですが、いつもより集中して、上手くポジションキープできたと思います。今まで表彰台は全然見えなかったのですが、今回は地元東北のSUGOでベストリザルトを更新できたからには、次はもう1ランク上、表彰台に行きたいと思います。
川合孝汰 コメント
スタートは2戦とも悪くなくて、特に第9戦は金曜の練習が生きて、1周目からペースが良く、抜きどころである4コーナーや最終コーナーで行けるように、タイミングを計っていました。それでトップが周回遅れに引っかかったタイミングで、チャンスを逃さず4コーナーで仕掛けて抜くことができました。
第10戦はドライになって自信もあったのですが、少し、走りをアジャストしきれなかったことが、前を逃した理由だと思います。ですが、レース自体はいつも以上に落ち着いてできたので、後続をほとんど気にせず走り続けることができました。予選も決勝も、走り方がすごく良くなってきたので、この流れをキープしたいです。