2017年限りで幕を閉じたWTCC世界ツーリングカー選手権に参戦し、最後のワールドチャンピオンにも輝いているボルボ・ワークス、ポールスター・シアンレーシングが、新たに開発中のツーリングカー・プログラムに関するティーザー映像を公開した。
WTCCを制覇したポールスター・シアンレーシングの次なる目標は、当然TCR規定マシンの開発とみられ、そのベースモデルには親会社となる中国・吉利汽車(ジーリー)のブランド、『Lynk&Co(リンク・アンド・コー)』が選ばれた。
このティーザー映像には、2018年4月にワールドプレミアされ2019年の発売に向けベルギーで生産を開始する新型Cセグメントサルーン『Lynk&Co 03』が映し出されており、2017年にWTCCでのダブルタイトル獲得マシンとなった『ボルボS60TC1』に続く、新たなツーリングカーとして開発中であることを窺わせる。
その他、Lynk&Coシアンレーシングのファクトリー内をドローンが浮遊する映像内では、ボルボの歴代ツーリングカーの展示されたミュージアムスペースや、マシン開発シミュレーターに乗車する2017年WTCC王者テッド・ビョークの姿も確認できる。
グローバルなモータースポーツ活動の舞台に、ジーリーのブランドである『Lynk&Co』が選ばれたことについて、同社のスポークスパーソンは次のように述べている。
「この地球上でレーシングコースやサーキットほど激しい場所はなく、Lynk&Coのような新しいブランドにとってモータースポーツプログラムを通じて商品、技術、哲学を極限までテストするという無限の可能性が広がっているのです」
今回『Lynk&Co』が公開した映像では、このツーリングカープログラムのベース車両が明らかになったのみだが、さらに詳しい情報は10月19日に発表する、としている。
同時に、このプログラムは「Lynk&Coがジーリー・グループ・モータースポーツと共同開発し、サポートされる」ものとなり、さらに「レース活動のオペレーションはシアンレーシングによって行われる」ことも明かされた。
これにより、活動の正式名称は『Lynk&Coシアンレーシング』のチーム名となり、WTCR世界ツーリングカー・カップを筆頭にTCR規定カテゴリーに展開されるものとみられている。