ISGを搭載した『メルセデス AMG CLS 53 4MATIC+ 』 メルセデスAMGの新たなモデルシリーズとして、直列6気筒エンジン、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)と電動スーパーチャージャーを搭載し、可変トルク配分を行うパフォーマンス志向の4輪駆動システム“AMG 4MATIC+”を採用した『AMG E53シリーズ』が登場。Eクラスのセダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレに加え、CLSにも追加設定し9月6日より受注受付が開始されている。
AMGとしては久々の復活であり、今回の『メルセデスAMG 53 シリーズ』に搭載される新型“M256”エンジンは、電化を前提にして設計された初めてのパワーユニットとなり、『S450』に搭載されるエンジンに大径ターボを組み合わせることにより単体で最高出力435PS、最大トルク520Nmを発生。
直列エンジンの採用によりブロック左右のスペースに補器類の配置が可能になったことに加え、従来はエンジン回転を動力源としていたエアコン、ウォーターポンプなども電動化されたため、エンジン前部のベルト駆動装置が不要となり、よりコンパクト化を果たしている。
またエンジン近接型の触媒を採用して効率的な排気ガス処理を可能とし、12mmオフセットされたエンジンや、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングするNANOSLIDE摩擦低減加工を施すことで、徹底したフリクションロス低減も図っている。
その他、排気によるブースト圧の得づらい低回転域で過給を行う電動スーパーチャージャーも搭載し、大径ターボのラグを解消するとともにエンジンとトランスミッションの間に配置された最高出力16kW、最大トルク250Nmを発生する電気モーター“ISG”による動力補助を組み合わせることで、あらゆる回転域で6気筒らしい回転フィールと応答遅れのない俊敏なレスポンスも実現している。
この“ISG”は48V電気システムにより、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行い、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電。低回転時にはその電力を利用して動力補助を行い、48Vの高電圧により強力なパワーを放出することが可能となる一方、再始動時の振動を抑え快適性向上にも寄与。またアイドリング時にも電流量を調整することでエンジン回転数を低く保ち騒音と振動を劇的に低減したほか、シフトチェンジ時にもアシストを行うことでスムーズでタイムラグの少ない変速も可能にしている。
その高性能な動力源に組み合わせる駆動系は、メルセデスAMGが開発した新しい4輪駆動システム“AMG 4MATIC+”となり、前後トルク配分を前後50:50から0:100の範囲で可変トルク配分を行うことで、ハイパワーを4輪へ最適に配分する。
さらに足回りにはスポーティなスプリング・ダンパー設定と連続可変ダンパーのADS+(アダプティブダンピングシステム)を採用したマルチチャンバー型エアサスペンション、“AMG RIDE CONTROL+”を搭載。各輪の減衰力をその時点の走行状況および路面状態に合わせて自動で調整するほか、3つのモード選択や段差対策の車高上昇機能も備わる。
もちろん、メルセデス最新鋭のインテリジェントドライブとなるADAS(先進安全運転支援機能)や、通信機能のMercedes me connectも標準装備とし、価格はEクラスが1202万~1268万円。CLSが1274万円となり、Eクラスセダンとステーションワゴンは9月、CLSは10月、Eクラスクーペ及びカブリオレは11月のデリバリーが予定されている。
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