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鉄鋼・金属業界の年収ランキング 1位は新日鉄住金「8年目で年収900万円以上」「メーカーのなかではトップクラスの報酬」

2018年09月18日 18:51  キャリコネニュース

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企業口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」は9月11日、「鉄鋼・金属業界の年収ランキング」を発表した。

本ランキングでは、「キャリコネ」のユーザーが投稿した情報をもとに、鉄鋼・金属業界に属する平均年収が高い企業をまとめた。

JFEスチールは2018年度ボーナス165万円

1位:新日鉄住金(平均年収628万円)
~2年間で3000円のベア。鉄鋼業界国内トップ~

「日新製鋼」の完全子会社化でシェアを拡大し、2017年の粗鋼生産ランキング(世界鉄鋼協会)で3位となった「新日鉄住金」。春季労使交渉では2018年度、2019年度の2年間で、計3000円の賃金改善と回答した。口コミでは、「大卒事務系総合職8年目で年収900万円以上(残業代含む)。待遇については十分すぎるほどと感じる」(法人営業/30代前半/年収900万円)、「メーカーのなかではトップクラスの報酬。30歳で850万円近くいく。順当に年次で上がっていく。サービス残業はなく正当な報酬がもらえる」(企画営業/30代前半男性/年収850万円)といった声が寄せられていた。

2位:住友電気工業(平均年収589万円)
~2017年度は売上高・営業利益とも過去最高~

2017年度の売上高は前年度より2600億円以上多い3兆822億円、営業利益は前年度より200億円以上増の1731億円(ともにグループ連結)となった「住友電気工業」。「新卒入社後10年程度の間に3回の業務報告及び昇進評価制度があり、客観的な評価基準が示されるなど全社横断のかなり公正な昇進評価を受けることができる」(研究開発/50代前半男性/年収1300万円)、「30代まではほとんど差がでない給与体系になっていると思う。安定した収入を求めているのであれば非常に良い」(法人営業/30代前半男性/年収490万円)といった声があった。2018年春季労使交渉ではベア1500円の回答をしている。

3位:JFEスチール(平均年収555万円)
~鉄鋼業界国内2位のJFEHDの中核。2018年度ボーナス165万円~

AI・IoTなどを積極的に活用して安定生産を推進する「JFEスチール」。「報酬の額や査定制度に関しては、典型的な年功序列型」(技術関連職/20代後半男性/年収700万円)のようだが、同社が提示した2018年度の賞与は165万円と高水準だ(※)。「(報酬に関して)業績連動性のため、前年の経常利益額をもとに算出される。入社10年近くして管理職の立場になると、残業代の支給は減るが、ボーナス額が著しく向上するとされる」(技術関連職/20代後半男性/年収500万円)といった声も。2018年の春季労使交渉では新日鉄住金と同様、2年で月額合計3000円のベアを決めた。
※39歳・21年勤続基準方式

神戸製鋼所は「管理職だと1000万円前後になる」

4位:神戸製鋼所(平均年収507万円)
~3年ぶりの黒字回復~

鉄鋼業界国内3位で、自動車向け特殊鋼線材等を主力とする「神戸製鋼所」。口コミでは、「新卒入社 月給20万円(※)。その後は年功序列で上がっていく。管理職だと1000万円前後になる」(経理/20代後半男性/年収400万円)という声も。現在は大卒初任給21万円(2017年4月実績)と公表されている。春季労使交渉では2018年、2019年のいずれも月額1500円でベアを妥結。また2018年3月期業績は、データ改ざん問題に関連する訴訟を抱えつつも、鋼材市況や中国の建設機械市場の回復などを背景に最終損益が3期ぶりの黒字となっている。
※2012年度に関する口コミ

5位:古河電気工業(平均年収501万円)
~AI・IoTの普及も影響して業績好調。光ファイバー業界世界3位~

超電導技術に強みを持ち、「電線御三家」と呼ばれていたこともある「古河電気工業」。光ファイバー・ケーブル事業、エネルギーインフラ事業ともに拡大路線をとっており、収益増加に向けて設備投資や米ケーブル大手「コムスコープ」との光ファイバー供給契約の締結などを行っている。初任給は大卒で21万1730円(2017年4月実績)。「上場企業のメーカーとしては、妥当だと思う。残業代は、普通勤務時のおよそ1.3倍。サービス残業はなしで、残業代は全部つく」(研究開発/20代後半男性/年収430万円) との声も。

調査は、『業界地図2018年版』(日本経済新聞出版社)の「鉄鋼」「非鉄金属」「レアメタル・レアアース」に記載があり、2013年4月1日~2018年3月31日の間に正社員のユーザーから給与明細投稿が20件以上寄せられた企業を対象に実施した。