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TWICEからファンへの“ありがとう”が詰まった1枚 日本1stアルバム『BDZ』収録曲を分析

2018年09月17日 10:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 9月12日、TWICEの日本1stアルバム『BDZ』がリリースされた。「One More Time」「Candy Pop」「Wake Me Up」のシングル曲とカップリング曲の「Brand New Days」、映画『センセイ君主』の主題歌The Jackson 5のカバー曲「I WANT YOU BACK」に「BDZ」を含む新曲5曲を加えた全10曲の構成となっている。


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 アルバムタイトルにもなっている新曲「BDZ」は作詞作曲共にTWICEの所属事務所・JYPエンターテインメントの創業者であり音楽プロデューサーのJ.Y.Park。所属アーティストのタイトル曲を日本オリジナルで書きおろすのは2PM以来であることからも、本作への力の入れ具合が感じられる。JYPエンターテインメントの音楽的な基盤になっている1950~1960年代のサザンソウルやシカゴソウル、ファンク等のブラックミュージック、とりわけ60年代前半までのモータウンミュージックを彷彿とさせるナンバーだ。同アルバムに収録されている「I WANT YOU BACK」も<モータウンレーベル>の名曲だが、全盛期のモータウンミュージックはティーン向けの商業音楽でありながらロック、ブルース、ジャズなど人種やジャンルを超えてミクスチャーされたポピュラーソングが生まれ、アメリカ経済の黄金期であった1950年代の多幸感の名残のある時代の空気は、TWICE特有のポジティブなバイブスとよく似合うのかもしれない。歌詞もブルドーザーのごとく恋の障壁をぶち壊していこうという、今まで以上に力強いメッセージがこめられており、可憐で可愛いだけではない新しいTWICEのイメージを打ち出している。


 タイトル曲以外では、TWICEらしさ全開のハッピーなラブソング「L.O.V.E」、切ないメロディのウィンターソング「Wishing」、次々と入れ替わっていくボーカルパートがライブで盛り上がりそうな「Say It Again」、TWICEの楽曲の中では初の本格的なバラードと言える「Be as One」など、様々な彼女達の魅力が詰まった1枚になっている。


 タイトル曲の「BDZ」はコンサートでのTWICEファン=ONCEの熱量に感動したJ.Y.ParkがTWICEとONCEがコンサートで一緒に歌える応援歌を作ろうという思いから生まれた曲だという。9月12日にリリースされたのは「9」=TWICE9人が、「1」=ONCEに送る、「2」=TWICEからの感謝の気持ちを表しているとのこと。『BDZ』はTWICEからファンへの“ありがとう”が詰まった1stアルバムとなったようだ。(DJ泡沫)