2018年F1シンガポールGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンはシーズン7勝目を挙げ、セバスチャン・ベッテルに対するポイント差を40点にまで拡大した。
レース後半、ハミルトンがロマン・グロージャンを周回遅れにしようとした際、セルゲイ・シロトキンとバトル中だったグロージャンはなかなか譲ろうとせず、抑え続けられたハミルトンは、マックス・フェルスタッペンに対して築いた約5秒のリードを失ってしまった。幸いハミルトンとグロージャンの間で接触などのアクシデントはなかったものの、グロージャンにはブルーフラッグ無視として5秒のタイムペナルティとペナルティポイント2が科された。
■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
ルイス・ハミルトン 決勝=優勝
本当にタフなレースだった。疲れ切っている。長いレースだった。これまで経験したなかで一番長く感じたよ。無事に終わってうれしい。なんという一日、なんという週末だったんだろう。感謝の気持ちでいっぱいだ。
最高のスタートを決めることができた。その後は、後続をコントロールし、ペースをコントロールし、タイヤを労わり、必要な時にプッシュすることができた。
終盤、マックスがとてもいいペースで追ってきた。彼がいいタイムを出すと、僕もペースを上げるといった具合だったけど、彼に対抗できる速さで走れるのか、確信がなかった。でも最終的には十分な速さを発揮して、ギャップを広げることができた。
レース終盤にバックマーカーたちに追いついた時は、うまく対処するのが本当に難しかった。あのトラフィックは僕にとってついてなかった。彼らはラインを変えて動き回っているから、後ろを走るのが難しかった。僕を前に出してくれないんだ。本当にきわどかったよ。
(フェルスタッペンに対して)ポジションを守りながら、バックマーカーたちと戦わなければならなかった。僕が並びかけても、彼らはペースを落とさないんだ。一瞬、ぞっとした瞬間があった。生きた心地がしなかった。でもなんとか前に出て、すぐに彼らから遠ざかった。
(5度目のタイトルに近づきつつあることについて聞かれ)セバスチャンのことは考えていない。自分自身の能力がおよぶ限り最高の仕事をすることだけを考えている。自分がベストの状態で、身体的にも精神的にも完璧に整った状態であれば、誰にも負けやしない。そう信じているんだ。セリーナ(・ウイリアムズ)やモハメド・アリもそうだし、どんなトップアスリートでもそう考えるだろう。
そう信じなければならないんだ。自分が完璧な状態でも2位になるかもしれないと考えるようでは、その時点ですでに負けている。