ARTA Project
2018 AUTOBACS SUPER GT
Rd.6 SUGO
GT300 決勝レポート
重いマシンで11位までポジションアップ、残り2戦に闘志
ハンディキャップウェイトが100kgもあるので、チームは1点でもポイントを獲得出来るようにタイヤマネジメントと戦略でポジションを上げて行くことを考えていた。
スタートはショーン・ウォーキンショー。真夏を思わせるような気温でタイヤの摩耗が心配されたが、予想よりパフォーマンスは高く、改めてブリヂストンタイヤの性能の高さを感じたレースだった。
ショーンはポジションをキープしながら、様子をうかがっていた。ペースはトップグループと遜色無かったが、狭いコースでのポジションアップはなかなか難しかった。20周を過ぎたあたりからルーティンのピットインを行うチームが出始め、順位を2つ上げた。そして24周目にルーティンのピットインを行い、高木真一に交代。
高木は22番手でコースに復帰し、徐々にポジションを上げていった。47周目には17番手までポジションを上げてきたが、徐々にグリップが落ち始めてきた。高木はタイヤを労る走りに切り替え、何とか最後までペースを落とさずに走りきれるように走行を続けた。
ライバルチームも苦戦を強いられていたようで、トラブルでピットインする車も出始めた。高木はトラブルに巻き込まれる事無く59周目までに16番手までポジションを上げる事に成功していた。
しかし、61周目に他車がコースアウトし、セーフティーカーが入ってしまう。高木は車のコンディションを保ちながら、リスタートを待った。74周目にリスタートが切られたが、他車のペナルティや脱落もあり、12番手でレースを続けた。ポイント圏内まであと少しだったが、76周でチェッカーが振られ、11位でレースを終えた。
我々を含めチャンピオンシップを争う上位の数チームがノーポイントだったため、ランキングトップをキープしたが、残り2戦は気の抜けない激しい戦いになるだろうが勝ち抜いて行きたい。
尚、その後の公式通知で、87号車が決勝結果に37秒加算 (SpR.13 1.a「危険なドライブ行為」)されたため、55号車は10位に繰り上げとなり、1ポイントを獲得することができた。
土屋圭市アドバイザーのコメント
「今回はポイントを獲得出来なかったけど、ランキングトップでオートポリスに行けるのは本当に驚きだね。流れは我々に向いているので、この流れを引き寄せられるように気を引き締めて残りのレースを戦いたいね」
安藤博之エンジニアのコメント
「予選のセットからアジャストして、ウォームアップを走りレースに挑みました。23番手スタートから11位でフィニッシュ出来たのは他車の脱落もありましたが、ペースも良かったので車の仕上がりは良かったと思っています。予選が後方でなければポイントを獲得出来た可能性もあったので、今後はその辺りが課題になると思います」
高木真一選手のコメント
「100kg積んだ中で、車やタイヤは苦しかったけど、それに耐えてくれて本当に良かった。10位から5位を走ってるチームとはそれほど大きくペースも変わらなかったと思うし、23番手という予選順位からよく11位まで車を持ってこられたと思います。多分、ベストの車だったんじゃないかな、と思っています。結果的にはポイントを獲れなかったのは残念でしたが、ランキング上位のライバルチームがポイントを獲得出来なかったので、残り2戦はチーム一丸となって、しっかり戦っていきたいです。オートポリスではポイントを獲得して、ポイントリーダーでもてぎへ行きたいですね」
ショーン・ウォーキンショー選手のコメント
「タフなレースでオーバーテイクするのが難しかったけど、100kgというウェイトを積んでいる中で、何台かパスする事ができたのは非常に良かったと思います。タイヤの摩耗もそんなに悪くなくて、コンスタントに良いラップを重ねられました。ポイントは獲得出来ませんでしたが、23番手から11位までポジションを上げる事が出来たのは大きな収穫でした」