ARTA Project
2018 AUTOBACS SUPER GT
Rd.6 SUGO
GT500 決勝レポート
二人の果敢な走りで2位表彰台を確保
3番手という好位置からスタートを切れるポジションを手に入れたARTA NSX-GTだが、気になるのは気温だ。予想より高くなったコンディションで、どのようなタイヤマネジメントと戦略を組んで行くかが鍵だった。
決勝直前のウォームアップでは、タイヤ中心にセットの確認を行った。グリッドでこの気温に合わせたアジャストを行い、ファーストスティントを走行する伊沢拓也を送り出した。
全車クリーンスタートを切り、伊沢は3番手をキープしたまま周回を重ねた。伊沢のペースは非常に良く、9周目には2番手の車を抜くことに成功。
しかし、徐々に300クラスのラップダウンの車両が現れ始め、混乱の中、19周目には元の3番手にドロップ。しかし、ペースは悪くない。そのまま周回を重ね、34周目に再び2番手にポジションを上げ、38周目にルーティンのピットインを行い、野尻智紀に交代。チームはノーミスで野尻をコースに4番手で送り出した。
野尻のペースも良く、47周目には3番手に返り咲く。2番手の車両のコースアウトもあり、57周目には2番手に浮上。トップの車両よりペースは速く、少しずつマージンを縮めていった。
そして、毎年荒れるここのレースだが、500クラスの66周目に300クラスの車両がコースアウト。セーフティーカーが入り、一気にトップとの差が縮まった。残り6周でリスタートされたが、コースアウトする車両が数台出てしまい、イエローフラッグもあり、そのまま2位でチェッカーを受けた。
トップも狙えるペースだったが、チャンピオンシップを考えると、ここで大量ポイントを獲得出来たのは非常に大きい。気を引き締めて終盤戦を戦っていきたい。
鈴木亜久里監督のコメント
「非常に良い流れでレースが出来たね。途中難しいところもあったけど、チームもドライバーも集中力を切らさずに戦えたのがとても良かった。残り2戦は更に厳しくて難しいレースになるけど、ひとつひとつ確実に組み立てていって、1戦1戦結果にこだわってレースを戦っていきたいね」
星学文エンジニアのコメント
「ウォームアップ走行でレース用タイヤの確認をしたのですが、路面温度が高くなってしまったのでパフォーマンス不足を感じていました。グリッドで最終調整してスタートしました。最初のスティントを担当した伊沢選手からはパフォーマンスの向上が感じられたと言われたので調整内容が良かったと思っています。野尻選手も終盤、トップに立てそうな勢いがありましたが、SCやイエローで抜くに至りませんでしたが、良い走りが出来たと思います。こんなに重たい状態で結果が出ましたし、残りのレースでもチャンピオンを狙えるポジションにいるので次も確実にポイントを重ねていきたいです」
野尻智紀選手のコメント
「2位というのはチャンピオンシップを考えると非常に良い順位だったと思います。ただ、レースで抜けなかった悔しさはありますが、難しいレースでまとめる事が出来たのは良かったです。またタイヤテストから車も大きく進歩しましたし、それらはボクもチームも自信になったので、残り2戦はしっかり戦って行きたいと思います」
伊沢拓也選手のコメント
「昨日の予選から良いポジションでレースが出来ましたし、シリーズ考えてもここでの2位は大きいと思うので、残りの2戦は気を引き締めて戦いたいと思います」