2019年春に公開される映画『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』に、今年5月に逝去した星由里子が出演していることが発表された。
『娚の一生』『姉の結婚』などで知られる西炯子の漫画『お父さん、チビがいなくなりました』を実写化する同作。結婚して44年の夫・勝と飼い猫・チビと暮らしている有喜子が、長年抱えてきた不安から離婚を決意する中で、心の拠り所だったチビが姿を消してしまう、というあらすじだ。妻・有喜子役を倍賞千恵子、夫・勝役を藤竜也、有喜子から離婚の意思を打ち明けられる娘・菜穂子役を市川実日子が演じる。監督は『毎日かあさん』『マエストロ!』の小林聖太郎。
星が演じたのは、有喜子が結婚前に働いていたミルクスタンドの同僚・志津子。夫婦の関係に波風を起こす重要なキャラクターだ。
星は同作で倍賞千恵子、藤竜也と初共演。クランクアップ後のインタビューでは「昔は松竹の女優さんで共演することはなかった倍賞さんとご一緒できるということで、とても楽しみにしていました。藤さんも初共演でしたけど、ウィットに富んだ素敵な男性で。とても楽しいお仕事でした」と撮影を振り返っている。
星の出演は9月14日に行なわれた『星由里子を偲ぶ会』で発表。星にとって『初恋~お父さん、チビがいなくなりました』が遺作となった。
■星由里子のコメント
昔は松竹の女優さんで共演することはなかった倍賞さんとご一緒できるということで、とても楽しみにしていました。藤さんも初共演でしたけど、ウィットに富んだ素敵な男性で。とても楽しいお仕事でした。この映画は、可愛い猫も主役のひとりですが、老夫婦の孤独と深い愛を描いた映画だと思います。若い方々は自分の両親もそうなのかなとか、感じてくれたら嬉しいですし、同世代の方々は、私達が歳を重ねた姿を見て、懐かしく心温まるものを感じてくれたら嬉しいなと思います。