シャルル・ルクレールのフェラーリ抜擢、スワップされる形でのキミ・ライコネンのザウバー入りが発表された直後のF1第15戦シンガポールGP。初日フリー走行1回目は、レッドブルのダニエル・リカルドがトップタイムをマークした。
FP1は気温31℃、路面温度42℃、晴れのコンディションで16時30分から始まった。南国特有のスコールの予報も出ていたが、セッション中の雨の心配はなさそうだ。
今週末のタイヤコンパウンドはソフト、ウルトラソフト、ハイパーソフト。各ドライバーの履くタイヤは、セッション開始からこれら3種類が混在している。序盤はウルトラソフトを履くメルセデス2台が最速。ルイス・ハミルトンはバルテリ・ボッタスにコンマ7秒以上の差を付けられていたが、9周目になって0.098秒リードを築くことに成功した。
路面グリップが向上するにつれ、全般的にペースが上がって行く。開始後30分過ぎにはリカルドがソフトタイヤで、ハミルトンの自己ベストを0.2秒以上しのぐ1分41秒814のタイムで、トップに立った。しかし本人は、市街地コース攻略のカギを握るドライバビリティに、全然満足していない。
一方ハイパーソフトしか履いていないフェラーリ勢は、セバスチャン・ベッテル7番手、ライコネン13番手と、いつもながらのスロースターターぶりだ。セッション折り返し点の17時15分の時点で、トロロッソ・ホンダはピエール・ガスリー11番手、ブレンドン・ハートレーはチームメイトからコンマ6秒落ちの16番手だ。
終盤にはフェラーリもようやく上位に上がり、逆にメルセデス2台は中団の中に埋もれて行く。リカルドはハイパーソフトに履き替えると、昨年ベッテルが出したコースレコードの1分39秒491に早くも迫る1分39秒711でトップに立つ。0.2秒差でマックス・フェルスタッペン、さらに0.08秒の僅差でベッテルが付けた。ライコネンはベッテルから約0.5秒落ちの4番手だ。
終了4分前、9番手と健闘していたルクレールが、ターン13の手前でウォールに接触し、右フロントサスを破損、マシンを止めた。トロロッソ・ホンダのふたりはこのセッションをずっとウルトラソフトのみで走り続け、ガスリー16番手、ハートレー17番手まで後退した。