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WRC:トヨタ、連勝中のタナクが3番手スタート。「スピードよりも耐久力が重要になる」とラトバラ

2018年09月14日 14:31  AUTOSPORT web

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3連勝に向けて好スタートを切ったオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
WRC世界ラリー選手権第10戦ラリー・ターキーのSS1が9月13日、トルコ南西部のマルマリス市街地で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing WRTは2連勝中のオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合3番手の好位置につけた。また、エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合7番手、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は総合9番手となっている。

 8年ぶりにWRCのカレンダーに復帰したトルコラウンドの初日、13日はサービスパークが置かれるマルマリス近くに設けられた全長4kmあまりのショート・グラベルコースでシェイクダウンが行なわれた。

 このテスト走行において、トヨタはラトバラが総合3番手タイムをマークし、タナクが4番手に続いた。またラッピは総合6番手という順位で同日夜に行なわれるSS1を迎えることとなった。

 今ラリー最初の競技となったSS1はセレモニアルスタートの後、マルマリスの市街地コースで現地時間20時過ぎにスタート。追加のライトポッドを装着したトヨタ・ヤリスWRCを駆る3名のドライバーはそれぞれ全長2.0kmのストリートコースを駆け抜け、タナクが首位と2.8秒差の総合3番手、ラッピは7番手、ラトバラが9番手で初日の走行を終えている。

■荒れた路面への対応、熱対策が勝負の鍵に

「初めて出場するラリーなので、今朝のシェイクダウンはポルトガルの事前テストで導き出したセットアップをチェックする大事な機会だった」と語るのはTOYOTA GAZOO Racing WRTのチーフエンジニアを務めるトム・フォウラー。

「コースを下見した(レッキの)段階で、自分達が予想していた以上に路面が荒れていることが分かったので、車高を上げる必要があった。その調整作業はうまくいき、シェイクダウンでは技術的な問題もなく、とても良いタイムが出たことでドライバーたちは満足していたよ」

 また、ウォウラーはトルコの暑さ対策にも万全を尽くしたという。

「今回はきっと誰にとっても非常に過酷なラリーになると思う。だから信頼性と耐久性が重要となるんだ。気温もかなり高くなると予想していたので、冷却系の改善に取り組んできた」

「すでに事前テストの時点で自信を得ていたが、今朝のシェイクダウンで温度をうまく制御できたので、さらに自信が深まったよ。今晩の市街地ステージは問題なく終わり、明日からの本格的な戦いに向けて準備は万端だ」

■ラトバラ「最初の走行で車体に衝撃を受け、車高を目一杯上げた」

「レッキで初めてステージを走ったけれど、良いコンディションの道もあれば非常に荒れた道もあった」とトルコの路面コンディションの印象を語ったラトバラ。

「今回はきっと挑戦しがいのあるラリーになると思う。スピードよりも耐久力が重要になるだろうね!」

「シェイクダウンでは最初の走行でクルマにかなり大きな衝撃を受けたから、車高をもっとも高い位置まで上げ、その状態で十分な安定性が得られるようにセッティングを変更した」

「ラリー期間中はきっとさまざまな事が起こるだろうから、冷静にミスなく走ることが重要になる。今晩の最初のステージでは、それを実践できたと思うよ」

 フィンランド、ドイチェランドを制し、今回3連勝が懸かるタナクは「今晩の市街地ステージは特に問題なく走り終えましたが、重要なのは明日からのグラベルステージだ」と気を引き締める。

「レッキの時点でかなり荒れそうだと思っていたが、今朝のシェイクダウンでそれを確信した。きっと信じられないくらい難しいラリーになるだろう」

「シェイクダウンではクルマのフィーリングはとてもよく感じられた。しかし、今回のラリーでは信頼性の高さこそが重要になる。いいフィーリングを得られれば、それがスムーズな走りにつながり最終的に良い結果に結びつくはずだ」

■2回目と3回目のあいだにコンディションが急変! ラッピ「タフなラリーになる」

 初日の走行を首位と3.5秒差の6番手で終えたラッピは「今晩の最初のSSはうまく走れたと思う」とふり返ったが、「明日以降のステージは今日とはまったく違います」と付け加える。

「シェイクダウンでのクルマの動きは良く、最初の2回は良い走りができた。しかし、その後サービスに戻りさらにもう1回走った時には、路面コンディションが劇的に変化していた!」

「きっと誰にとってもタフなラリーになると思うよ。明日からはクルマを労り、そしてタイヤの摩耗に注意して走る必要があるだろう」

 本格的なグラベルラリーが始まるデイ2は14日(金)、SS2~7の合計6SSが予定されており、この中には今イベント最長38.1kmの“チェティベリ”が含まれる。SSの合計距離は144.84km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は414.90kmだ。