2018年F1第15戦シンガポールGPで、ホンダはトロロッソとともに再び好結果を挙げることを目指していくと、ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏は語った。
マリーナベイ市街地コースでナイトレースとして行われるシンガポールGPは、マシンにもドライバーにもタフなグランプリだが、トロロッソ・ホンダのパッケージとコースの相性はいいと田辺テクニカルディレクターは考えている。
「今回のレース開催地となるシンガポールは、高温多湿な気候とナイトレースと言う点が大きな特徴になります。市街地に設置されたコースには23ものコーナーがあり、またその多くは直角に近い低速コーナーです。シーズン中、最もシフト回数が多く、コーナー立ち上がりでのドライバビリティがパワーユニットとしては重要なポイントとなります」と田辺氏は語った。
「高温多湿、ナイトレース、息をつく暇もないコースレイアウトなど、ドライバーにとってはたいへんタフなレースとなります。ふたりのドライバーに十分走り込んでもらい、きっちりとパワーユニットのセッティングを整えた上で決勝に臨みたいと思います」
■トロロッソ・ホンダのパートナーシップ発表から1年。「強固な信頼関係を築き、着実に進歩している」と田辺TD
ホンダは2017年9月15日、マクラーレンとの提携を2017年末で解消し、2018年からトロロッソへのパワーユニット/エンジンの供給をスタートすることを発表した。それから1年、ホンダとトロロッソは順調にパートナーシップを強化してきたと、田辺テクニカルディレクターは語った。
「思い起こすとちょうど1年前、この地でホンダとトロロッソとのパートナーシップに関する発表を行いました。それからあっという間に時間が過ぎましたが、ここまで彼らとは互いにリスペクトを払いつつ、強固な信頼関係を築くことができています。まだまだ我々の目指すところには及びませんが、バーレーンやハンガリーなど、いくつかのいいレースを見せられており、正しい方向に向けて着実に前進していることを実感しています」
トロロッソ・ホンダは苦戦を予想していた高速サーキットでのベルギーGPとイタリアGPで好パフォーマンスを発揮した。田辺テクニカルディレクターは、相性がいいマリーナベイでは、さらに良い結果を出したいと考えている。
「ここまでの結果から、このサーキットは我々のパッケージに合っていると考えていますので、ここでもまたひとつ、いい成績を残すことができればと思っています」
「また、最後になりますが、先週相次いで発生した台風21号、および北海道胆振東部地震においてお亡くなりになられた方々に、チームを代表してお悔やみを申し上げるとともに、被災されたすべての皆さまにお見舞い申し上げます。被災地の一刻も早い復旧を願うとともに、少しでも皆さまを勇気付けられるようなレースを見せられればと考えています」