モンスターエナジーNASCARカップは9月10日、インディアナ州インディアナポリスのインディアナポリス・モーター・スピードウェイで第26戦が行われ、ブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)が優勝。第25戦から2連勝を飾った。また、トヨタのカイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)がレギュラーシーズンのチャンピオンに輝いている。
全36戦で構成されているNASCARはシリーズ終盤10戦がチャンピオン決定戦“プレーオフ”として開催されるため、この第26戦インディアナポリスはレギュラーシーズンの最終戦にあたる。
当初、このインディアナポリス戦は現地土曜日にプラクティスと予選、日曜日に決勝が行われる予定だったが、この週末は雨に見舞われたため、下位シリーズのエクスフィニティを含め全走行セッションが中止の憂き目に。
そのため、現地10日(月)の10時にエクスフィニティの決勝が、そして14時からカップシリーズの決勝が行われる変則的なスケジュールで争われた。
50周、50周、60周の3ステージ合計160で争われた決勝は、レギュレーションに従いオーナーポイント順にグリッドが決まり、カイル・ブッシュを先頭にスタート。ステージ1は10周目と30周目に主催者が意図的に予定して導入されるコンペティション・コーションが出る展開となるなか、クリント・ボウヤー(フォード・フュージョン)がトップチェッカーを受けた。
続くステージ2は序盤こそアクシデントによるイエローコーションが頻発したが、レース後半はグリーンフラッグ下で進行。ここではマット・ケンゼス(フォード・フュージョン)がステージ優勝している。
迎えた最終ステージ3は前半イエローコーションが出なかったため、各車はグリーンフラッグ下でピットイン。トップを走っていたデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)はレース残り35周前後で最後のピットインを行う。
レース残り17周のところでケゼロウスキーがピットを終えると、首位にはふたたびハムリンが浮上。直後にデブリ回収のためイエローコーションが出されたが、ここでは順位は変わらず。リスタート後、ハムリンは着実にギャップを広げていった。
このままハムリンがシーズン初優勝を飾るかと思われたが、チェッカーまで7周のところで後続車両がクラッシュ。イエローコーションによりマージンが帳消しとなってしまう。
レースは残り3周で再開されると、トップのハムリン、2番手ケゼロウスキーがバトルを展開。ターン2の立ち上がりでドラフティングを使ったケゼロウスキーはバックストレートでハムリンに並びかける。
イン側を確保したケゼロウスキーは続くターン3~4でハムリンを攻略してトップに浮上すると、そのまま逃げ切り優勝を奪った。
「去年は(ハムリンと)同じような形で勝利を逃したから、本当に信じられない」とケゼロウスキー。
「(チームオーナーの)ロジャー・ペンスキーに、このブリックヤードで初めてのカップカー戦勝利をもたらすことができて最高の気分だ。チーム・ペンスキーのスタッフを誇りに思うよ」
2位はエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)、3位はハムリンとトヨタ勢が締めた。
またポイントリーダーとして第26戦に臨んだカイル・ブッシュは8位でチェッカーを受けてレギュラーシーズンのチャンピオンを獲得している。
モンスターエナジーNASCARカップの第27戦は9月16日、ネバダ州ラスベガスのラスベガス・モーター・スピードウェイで行われる。
この第27戦からの10戦は年間王者を決めるプレーオフに突入。プレーオフに進出した16名は得点が2000点に一度リセットされ、これにレギュラーシーズン中に獲得した“プレーオフ・ポイント”を加えた状態で争うことになる。
プレーオフに進出する16名は以下のとおりだ。
PosDriverCarPoint1カイル・ブッシュトヨタ・カムリ20502ケビン・ハービックフォード・フュージョン20503マーティン・トゥルーエクスJr.トヨタ・カムリ20354ブラッド・ケゼロウスキーフォード・フュージョン20195クリント・ボウヤーフォード・フュージョン20156ジョーイ・ロガーノフォード・フュージョン20147カート・ブッシュフォード・フュージョン20148チェイス・エリオットシボレー・カマロZL120089ライアン・ブレイニーフォード・フュージョン200710エリック・ジョーンズトヨタ・カムリ200511オースティン・ディロンシボレー・カマロZL1200512カイル・ラーソンシボレー・カマロZL1200513デニー・ハムリントヨタ・カムリ200314アリック・アルミローラフォード・フュージョン200115ジミー・ジョンソンシボレー・カマロZL1200016アレックス・ボウマンシボレー・カマロZL12000