MotoGP第13戦サンマリノGPで、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)が優勝を飾った。今季、自身3勝目を挙げ、同時にポイントランキングでも2番手に浮上した。
開幕戦での優勝からヨーロッパラウンド3戦での転倒と停滞の時期がありながらも、チェコGPで今季2勝目を挙げたドヴィツィオーゾ。レース中止となったイギリスGPの前戦、オーストリアGPでも3位表彰台を獲得し、確実に流れを引き寄せ始めているようだ。
4番グリッドからスタートしたドヴィツィオーゾはレース序盤で2番手に浮上すると、6周目にはチームメイトのホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ・チーム)からトップを奪った。
レースリーダーとなったドヴィツィオーゾは2番手のロレンソを少しずつ引き離す。後方でロレンソがマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)と激しい2番手争い繰り広げたこともあり、その後一度もトップを譲ることはなかった。
「ここ数年、僕もドゥカティもミサノで苦労しているからどうしても勝ちたかったんだ。8月に行ったテストでは、大きく前進したことを感じたよ。ただ、この週末、コンディションは大きく違っていた」
「ホルヘもマルク(・マルケス)もここではとても強い。僕が勝つためには完ぺきなレースをしなければならなかった。レース戦略に焦点を当てて、トップに立ったとき少しずつ差を広げ、最後まで状況をコントロールしたんだ」
「完ぺきなレース」で優勝を飾ったドヴィツィオーゾ。今季3勝目で、勝利数でチームメイトのロレンソと並び、ポイントランキングではバレンティーノ・ロッシ(モビスター・ヤマハ・MotoGP)を交わして2番手に浮上した。
「本当にうれしいよ。ミサノでの勝利はドゥカティにとっても僕にとっても重要だった。数年前は夢物語だったけれど、今はそれを達成することができたんだ」
ドヴィツィオーゾ自身、シーズンのいい流れに乗りつつあると同時に、ドゥカティの戦闘力も確実に上がってきている。チェコGP、サンマリノGPをドヴィツィオーゾが、オーストリアGPではロレンソが優勝し、レース中止となったイギリスGPを考えなければドゥカティが3連勝中。ドゥカティ・チームが勝ち星を分け合い、ここ数戦、マルケスの優勝を阻んでいる状況だ。
現実的に考えて、チャンピオンシップ独走マルケスに追い付くことは至難の業ではある。しかし、ドヴィツィオーゾ、そしてロレンソのドゥカティ勢がどこまでマルケスの前に立ちはだかることができるかと考えれば、後半戦もまだまだ楽しみなレースが続きそうだ。