レナウンが月額定額でスーツをレンタルできるサービス「着ルダケ」を始めた。最も安いプランだと月額4800円(税抜)で、年2回、春夏・秋冬の2シーズンにスーツが各2着提供されるというものだ。
またスーツは「自分専用」で、レンタルによくある他人との衣服のシェアは行われない。シーズンが終われば新しいシーズンのスーツが届き、使用していたものはレナウンに送り返す。するとクリーニングを済ませて保管し、衣替えのタイミングで再度送り届けてくれる。同社はプレスリリースで、
「プランを申し込んだ後は、お客様はビジネスウェアを着るだけ。スタイリングのお悩みやシーズン外の面倒な手間は、すべてレナウンが解決します」
と説明する。今年7月にスタートしてから、どのような人が利用しているのか、購入と比べて費用は抑えられるかなどを同社広報担当に聞いた。
「クリーニングや保管の手間を考えると、お得なサービス」
新品の既製スーツをレンタルできるというこのサービス。プランは1シーズンに2着利用できる「START UP」と、3着利用できる「ENTERPRISE」がある。スーツのみの利用はもちろん、シャツ、ネクタイを追加することもできる。
また2年間利用すると、新品商品と交換となる。同社広報担当者は、
「一番人気なのは『START UP』ですね。利用者は40代ビジネスマンが多いです。ある程度、責任のある仕事に携わることが多く、スーツも印象のいいものを選びたいという人のご利用も多いようです」
と話す。スーツは同サービス専用ブランドで、仮に店舗で売った場合5~6万円になる品質だという。つまり2年で4着利用できるので、普通に購入したら24万円相当となるが、月額4800円のプランなら2年間の利用で12万円程度となる。
またマーケティングリサーチ会社、バルクの調査によると、管理職のスーツ購入額は1着平均4万3786円。平均より上ランクの服が、買うより安く利用できるということだ。
レナウンの担当者は「クリーニングや保管の手間を考えると、お得なプランだと考えております」と語る。なお事業としては「5年間で1万人の獲得を目指している」という。利用者数の伸びも今のところ好調とのことだ。
「今後はクールビズプランを作るなどさらに使いやすいサービスに」
同サービスの強みは「定額利用で自分専用のビジネスウェアを着用できること」だが、この秋冬シーズンからはサイズ展開を拡充させた。今季から16サイズ、5デザインから選ぶことが可能となった。契約期間は半年単位で、気に入ったスーツは1着1万5000円で買取可能だ。
利用者はコンシェルジュサービスも利用でき、電話でスーツにまつわる悩みやコーディネートに対する相談をすることができる。残念ながら女性向けサービスの提供は、現在のところ考えていないようだが、今後については、
「トライアル利用者からは『サイズを増やしてほしい』『夏はジャケットがいらない』という声が寄せられました。今季からサイズを増やしましたが、今後はクールビズプランを作るなどさらに使いやすいサービスにしていきたいです」
と話す。