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『ホリデイラブ』の松本まりか降臨! 『健康で文化的な最低限度の生活』井浦新の過去も明らかに

2018年09月12日 06:02  リアルサウンド

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 えみる(吉岡里帆)の担当で、たびたび物語に顔を見せていたハルカ(永岡心花)とその祖母・幸子(小野和子)のふたり暮らし世帯である丸山家でボヤ騒ぎが起きた。これまで彼女たちの生活が物語のメインで扱われることはなかったが、介護を必要とする高齢者の幸子とハルカの暮らしぶりが、どうにも気になってしまうという方も多かったのではないだろうか。


参考:吉岡里帆、“アルコール依存症”に立ち向かう 『健康で文化的な最低限度の生活』音尾琢真との格闘


 9月11日に放送された火曜ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(カンテレ・フジテレビ系)第9話では、4年前に男と姿を消したハルカの母・梓(松本まりか)が登場。彼女は、これからは幸子の介護をしながらハルカのことも育てていくと口にし、生活保護の受給を申し出る。


 ボヤ騒ぎを知り、大急ぎで丸山家に到着したえみると半田(井浦新)。そこで対面した梓の第一声には少なからず敵対心が含まれていたように感じたが、えみるたちが役所の人間だと分かるなり、彼女は急にしおらしい態度を取り、保護費の受給を申し出てきたのだ。


 介護を要する母親とまだ幼い子があっては、たしかに生活は苦しいものとなりそうだ。保護費の支給は決定されるが、案の定、またも梓は母と子を残し、1周間も家を空けてしまう。


 そこでえみるは機転を利かせ、保護費の支給を窓口に切り替えることを提案。口座振込がされていないと分かれば、必ずや梓は役所を訪れるだろうと踏んだのである。このあたり、さすがえみるもケースワーカー2年目といったところ。堂々たる仕事ぶりを見せてくれた。そこへ、激昂しながら梓がやってくるのだ……。


 その梓を演じるのは松本まりか。大きな話題を呼んだドラマ『ホリデイラブ』(テレビ朝日系)で彼女の存在を認知したという方も多いのではないだろうか。実際、彼女は本作にて、夜中の時間帯の放送でありながら爆発的に知名度を上げた。松本のことを端的に述べるのならば、やはり、“ヒステリーな性格というものが今もっとも似合う女優”ということである。この第9話の終盤でも、彼女が覚醒状態(梓のヒステリー状態=松本の演技のスイッチON)となってからは、テレビの前の誰もが思わず圧倒されたのではないだろうか。耳に残る特徴的な高音ボイスと、細かく震える声、そして鬼気迫る表情とで私たちを慄かせるのだ。


 そんな今回のもう一つの見どころは、いつもえみるを的確な助言で支えてくれる半田の新人時代の過去だ。


 時同じくして、えみるが以前担当し、現在は見事に社会復帰を果たした阿久沢(遠藤憲一)が、娘・麻里(阿部純子)が倒れたとの知らせを受ける。どうやら彼女は妊娠していたようなのだ。「産むかどうかわからない」と口にする娘と、「産むべき」だと主張する父は衝突。そんな阿久沢に、半田は「産まないという選択肢もある」と、いつになくシリアスに語気を強めて言い放つ。


 半田は新人時代、担当していた家庭の20歳の娘が妊娠し、産むように説得したことがあったのだ。しかし無事出産後、一時は幸せなときが流れたが、しばらくして彼女は幼児虐待で逮捕されたとのことである。今回えみるが直面した二つの問題は、彼女だけでなく、立ち会う半田にとっても大きなハードルとなりそうだ。


 一生懸命“寄り添う”ことでも解決の糸口を見出すことが難しそうな問題に、えみるはどう立ち向かうのか。そして半田は過去の経験から、えみるをどのようにサポートするのだろうか。(折田侑駿)