トップへ

STC2000第8戦:雨の市街地ナイトレースはルノー・フルーエンスGTが勝利

2018年09月11日 13:21  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

今季初開催のナイトレースを制したルノー・フルーエンスGTのリオネル・ペーニャ
南米アルゼンチン最大のツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)の第8戦が、9月1~2日にサンタフェ市街地コースで開催され、ナイトレースとなった土曜予選レースはルノー・フルーエンスGTのリオネル・ペーニャがウエットバトルを制して勝利。日曜のフューチャーレースは2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)が勝ち、直近4戦で3勝を挙げるなど好調を維持している。

 今季のシリーズ初開催となる土曜ナイトレースを前に、アルゼンチン北部サンタフェ州の州都である交易拠点の街は午後を通じて雨模様に。レース開始30分前に雨は上がったものの、まだ公道舗装にはかなりの水量が残る状態となり、21周のレースはセーフティカー(SC)先導により幕を明けた。

 フロントロウに並んだのは、前戦オベーラの週末で完璧な連勝劇を見せたシボレーのカナピノで、2番グリッドにルノーのペーニャ、同じく3番手に現王者のファクンド・アルドゥソ(ルノー・フルーエンスGT)、4番手にシトロエン・トタル・アルゼンティーナのファクンド・チャプル(シトロエンC4ラウンジ)のセカンドロウでレースはスタート。

 SCランが明けグリーンフラッグとなったところでポールのカナピノが順調にリードを広げると、その後方4番手のチャプルが、ルノー2台を立て続けにかわして、2周目までにシボレーの背後2番手浮上に成功する。

 そのまま好調カナピノのテールに張り付いたシトロエンC4ラウンジは、3周目のシケインに向けブレーキング競争となり、わずかにドアを閉じた首位シボレーの動きが仇となり、カナピノは弾き出される形でコースオフ。トラック復帰はかなわず、ここまで連勝中の2016年王者は早くも姿を消すことに。

 一方、この接触バトルでフロアに損傷を負ったチャプルだが、その後もなんとか首位をキープして周回を重ねたものの、10周目に入ったところでシトロエンC4ラウンジのパーツが剥がれ飛び、そのままスピン状態で"ビア・パブ・ターン"のウォールにクラッシュ。これで再びのSC導入となった。

 首位を行くシトロエンの脱落で、新たにペーニャ、アルドゥソ、ネストール・ジロラミ(プジョー408)、マティアス・ロッシ(トヨタ・カローラ)、ベルナルド・レイバー(シボレーYPFクルーズ)のオーダーでSCピリオドが明けると、2番手の王者アルドゥソが首位浮上を狙い勝負を仕掛け、先頭を行く2台のルノーが接触しながらの攻防を展開。

 しかしポジションを入れ替えるまでには至らず、そのままレース最大時間のリミットが近づきチェッカーフラッグ。ルノースポールがペーニャ、アルドゥソのワン・ツー・フィニッシュを決め、3位表彰台にはカローラのロッシ、4位には最終周でジロラミをかわしたレイバーのシボレーYPFが続いた。

 続く日曜のフューチャーレースは、前日夜のレースで悔しい思いをしたカナピノのシボレーが午前から躍進をみせ、予選セッションで2日連続のポールポジションを獲得すると、レースでも付け入る隙を与えず、ライト・トゥ・フラッグの完勝で選手権リードを拡大。

 2位には昨晩バトルを演じたシトロエンのチャプル、3位には2戦連続でTOYOTA GAZOO Racing Argentinaのロッシが入っている。

 続くSTC2000の第9戦は、同国最大にして国際格式サーキットとして知られるテルマス・デ・リオ・オンドを舞台に9月22~23日の週末に争われる。