痛恨のノーポイント
チームのホームコースで完敗を喫す
2018年8月31~9月2日
イタリア/モンツァ
予選
前戦のベルギー/スパから休み間もなくイタリア/モンツァへ。グランプリはいよいよヨーロッパラウンドの最後となった。ここまでシーズン3勝を挙げた#4 ニック・デ・フリースはチームのホームトラックとも言うべきこのモンツァでつまずいた。いや、デ・フリースというより、チームがつまずいた。
フリープラクティスからメカニカルトラブルが頻発し、ほとんど走れず。翌日の予選は朝から大雨。予選の時間にはドライコンディションに戻ったものの、出鼻を挫かれた状態となり結果、予選は11番手のタイム。一方の#3 ショーン・ゲラエルは17番手と下位に沈んだ。
フィーチャーレース
朝から予測困難な天候。チームの地元と言うプレッシャーと予測できない悪天候に加え、芳しくない予選結果により、いつにない重圧を受けるチーム。
このような悪いコンディションの加え、さらにメカニカルトラブルが発生し順位を落としたものの、デ・フリースの持ち前のファイトで見事にリカバー。最終的には10位でフィニッシュ。
一方のゲラエルは良いスタートを切って一時は11位まで上がったものの、最終的には12位でフィニッシュした。
スプリントレース
地元で総崩れとも言うべき状態に陥ってしまったチームは必死の挽回を試みるが、残念ながらそれが結果に反映されることはなかった。
二台ともノーポイントに終わり、最強のF2チームだったはずのプレマ・セオドール・レーシングは地元のレースでここまでか! と言うほど、その存在感と輝きを失ってしまった。
デ・フリースは9番グリッドからスタートしたもののフォーメーションラップに参加できずピットスタート。追い上げられるだけ、追い上げて最終的には12位でフィニッシュ。
ゲラエルも同じく安定したペースを見せ、トップ6を目指していたが他車に当てられてコースアウト。リタイアに終わった。
次は9月末のロシア/ソチ。今回の名誉挽回を果たすべく、完全な状態で臨みます。
#3 ショーン・ゲラエルのコメント
「本当にキツイ予選でした。セクター1だけでも相当なタイムロスをしていて、レースに向けて沢山の宿題を突き付けられました。レース1では17番手から11位まで上がり、レース中は他のクルマとのバトルがあったんだけど、付けていたラインとポジションが悪く、グラスエリアまで行く羽目になり大きくタイムロスをしてしまった」
「そして終盤にタイヤがロックアップ。自分がミスしたか? と思ったらそうではなく、テクニカルトラブルらしい。デグラデーションも発生し、かなりキツかったです。ペースはそんなに悪くないので、日曜日はこのペースでいける、と思っていました」
「ところがレース2はもっと悪い結果に。腹が立つとしか言いようがないですよ。
そもそもスタートが良くなかった。2周目にペースが上がってきてリカバー。6番手を狙っていたら残念なことに……」
「#10(ラルフ・)ボション(MP motorsport)に何があったか、みなさん見ましたよね? ブレーキングをしながらのライン変更は基本禁止のはずで、今シーズン、何度もこれでペナルティーや問題が起きているのに……。彼はやってはいけないはずのソレをやってしまい、僕たちはコンタクトしてしまいました」
「まぁ悪いことがあれば、良いことがくる。上がりもあれば、下がりもある訳で、そういうバランスってあると思っているので、そう信じて次のレースに臨みます」
#4 ニック・デ・フリースのコメント
「プラクティスで大きく時間を失ってしまい、事実上、予選はブッツケ本番みたいな展開に。しかもペースが良くなく、レースで取り戻すしかないという状態でした」
「レース1では計画通りに準備したものの、グリッドに着いたらまたトラブルの再発……。スタートした時には説明が付かないような状態でポジションを大きく失ってしまった。ペースそのものはあったものの、他のドライバーほどの速さではなかった」
「しかしピットストップのそれは入るタイミングと出るタイミングそのものは完璧で、そこで失ったものを取り返すことができた。あと少しでリバースのポール(8位)を獲れると思ったんだけど、まぁ、これもレースだよね」
「レース2は本当にこれ以上ないくらい、きついレースでした。全ての流れが努力している方向に対して逆方向に行く様な感じで、かと言ってミステイクをしている訳じゃないし……」
「確かにクルマはクラッチに違和感があり、結果、なにかスッキリしない結果になってしまった。前のふたつのレースはすべてが上手く廻ったのに、よりによってチームのホームレースでは説明すらできないような流れになってしまった。次のレースでは完璧な状態で、トップに戻ってきます」