ニュルブルクリンクで開催されているDTMドイツツーリングカー選手権。8日に行われた第15戦は、2017年の王者レネ・ラスト(アウディRS5 DTM)がポール・トゥ・ウインでシーズン2勝目を挙げた。
ポール・ディ・レスタとゲイリー・パフェット。2018年のDTMチャンピオン争いは、ふたりのメルセデスドライバーに絞られてきた。残すは3ラウンド6戦、今回の舞台はニュルブルクリンクだ。
フリー走行から好調のレネ・ラストが予選でも好パフォーマンスを披露。0.028秒差でパフェットを抑えポールポジションを獲得した。3番手のブルーノ・シュペングラー(BMW M4 DTM)もトップのラストと0.078秒差と僅差で続く。前戦でランキングトップに立ったディ・レスタは8番手に留まる。
55分+1周の決勝レース。ラストはホールショットを決めレースをリードする。
4番手のルーカス・アウアー(メルセデスAMG C63 DTM)は、前の3台についていけず、マルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM)、フィリップ・エンゲ(BMW M4 DTM)、さらにディ・レスタと4番手争いを展開する。
アウアーは10周目終わりでピットイン。ウィットマンも翌周にタイヤ交換へと向かう。
4番手にポジションをアップしたエンゲを、ディ・レスタと順位を上げてきたティモ・グロック(BMW M4 DTM)が強襲。ディ・レスタは2コーナーでイン側を取りポジションアップに成功する。
しかし、次のコーナーでエンゲにインを差され接触。ディ・レスタはスピンを喫し、最後尾に順位を落とすことに。エンゲにもプッシングのペナルティが科せられる。
ラストは悠々とトップを走行。3秒差で追うパフェットは、15周目の1コーナーでシュペングラーに交わされ3番手に。
ラストとパフェットは16周を終えタイヤ交換義務を消化。トップに立ったシュペングラーは、19周目終わりでピットイン。しかし、作業に手間取りラストの後ろでコースに復帰する。
パフェットもシュペングラーに迫り、サイド・バイ・サイドのバトルを展開。
残り15分を切った29周目終わりでロイック・デュバル(アウディRS5 DTM)がピットインを行い、ラストが再びトップに浮上。シュペングラーもパフェットから2番手を死守し、リードを築く。
徐々にラストとシュペングラーの差が縮まり、39周目に55分が経過。残り1周、ラストは1秒差のリードを保ち、今シーズン2回目となるトップチェッカーを受けた。
3位争いも終盤に白熱。グロックの猛アタックを守り切りパフェットが3位でフィニッシュ。チャンピオン争いでもディ・レスタを交わし、再びランキングトップに立った。
ポールポジションのボーナスポイントと合わせて28ポイントを獲得したラストは、「今日は本当に幸せだね。これまで最高ポイントを獲得したことはなかったんだ。このように続けていきたい。けど、明日は難しくなるだろう。ブルーノは非常に速かった。レースがもう数周長かったら、もっと僕に近づいていただろうね」とコメント。
3位に入り、ランキングトップに返り咲いたパフェットだったが満足はしていないようだ。
「できるだけ多くのポイントを獲得したいと思っているし、もっと前に行きたいと思っていた。でも、チャンピオンシップにとってはとても重要なポイントになったよ」
ディ・レスタは手痛いノーポイントで、ランキングトップは194ポイントのパフェット。ディ・レスタとは8ポイント差だ。エドアルド・モルタラ、ウィットマンと続き、ラストが121ポイントでランキング5位に浮上している。