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もうすぐ俳優10年目の吉沢亮、爽やかイケメン役への葛藤を告白 「“大人の爽やかさ”が難しい」

2018年09月08日 06:02  リアルサウンド

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 毎週土曜日に放送されているドラマ『サバイバル・ウェディング』(日本テレビ系)は、寿退社後に婚約破棄された雑誌編集者の黒木さやか(波瑠)が、人気雑誌「riz」の編集部に、変人編集長・宇佐美博人(伊勢谷友介)から“半年以内に結婚しないとクビ”という条件付きで再就職するというサバイバル・コメディー。元カレの石橋和也(風間俊介)と、新しく出会った柏木祐一(吉沢亮)の間で揺れるさやかは、「riz」で婚活の実体験を連載として掲載しながら半年以内の結婚を目指す。


 今回リアルサウンド映画部では、広告代理店の宣究社社員・柏木祐一を演じる吉沢亮にインタビュー。もうすぐ10年目となる俳優活動や日常を演じる難しさなどについて語ってもらった。(取材・文・写真=阿部桜子)


ーーゴールデンドラマの出演は久しぶりですね。


吉沢亮(以下、吉沢):3年ぶりくらいですね。ドラマはずっとやっていなかったのですが、「いい機会かな」と思い出演を決めました。


ーー映画とドラマの現場の雰囲気は違いますか?


吉沢:ワンカットワンカットの撮り方含め、やっぱりスピードが速いなと思います。セットに入った時に、6個くらいカメラを構えて、シーンの初めから終わりまで長回しみたいなのは久々だなと感じました。新鮮な気持ちです(笑)。


ーー柏木祐一を演じた感触はいかがでしょう?


吉沢:今まで演じたことのないくらい爽やかな役で結構戸惑っていますが、人当たりが良く、あまり人を嫌ったりしないような男の子という印象です。でも、ただ爽やかなだけでなく、内に熱いものを持っている人で、魅力的な役柄だと思います。


ーー役を作るにあたって苦労した点はありますか?


吉沢:こんなに真っ直ぐで純粋な爽やかは演じたことがなかったので難しいです。今まで、“爽やかだけど裏がある”という役は務めたことがあったのですが……(笑)。裏がないって普通の人間ではないので、どういう顔してカメラの前に立ったらいいのか分からなくなります。とにかく嫌味のない部分が絶対に必要だなと思って挑みました。祐一は変に誰かを疑ったりとか、人を嫌いになったりするような男じゃないなあという印象で、何があっても受け入れるような性格を意識しています。


ーー吉沢さんと祐一に共通点は?


吉沢:あんまりないなあ。でも僕も意外と周りを見れていない時があって、みんながなんとなく言葉を濁しながら話している会話を、僕だけ理解できないこともあるんですよね。周囲が出す気配に気付かないという部分は似ているかもなと言う気がします。でも、“何があっても受け入れる“祐一に対して、僕はすぐに苛立つタイプなので彼のような対応は無理です(笑)。


ーー15歳から俳優として活動されていますが、本作で描かれるような“仕事“も吉沢さんにとって新鮮ですよね。


吉沢:それこそパソコンのキーボードを打つシーンには苦労していて、僕は人差し指で文字を打つくらいパソコンを触るのが苦手なんです。会話をしながらパソコンを打つことだったり、どんな風にしたらキーボードを打っているように見えるのかだったり、必死になって考えています。


ーードラマは映画と違って、結末が分からぬまま撮影が進むと思います。演技のアプローチを変えることは?


吉沢:結構試行錯誤しながら演技に挑むので、ちょっとずつテイストは変わっている気もします。祐一は27歳の設定なので、爽やかを出しすぎると年齢感が薄れていってしまうんです。“大人の爽やかさ”が難しくて、それでも“超爽やかイケメン王子”みたいなことを言われているので、“超さわやか”じゃいなきゃいけないのか……と板挟み状態です。


ーー今年は夏だけでも、本作をはじめ映画『BLEACH』『銀魂2 掟は破るためにこそある』、主演ドラマ『GIVER 復讐の贈与者』(テレビ東京系)に出演していて、挑戦の年になったのではないでしょうか。


吉沢:今年に入ってきてから、今まで全然なかったCMのオファーをいただきました。出演させていただいた映画もたくさん公開されますし、去年と比べてお仕事の幅が広がった印象で、本当に嬉しいです。


ーーもうすぐ俳優生活10年目となりますが、この先の目標はありますか?


吉沢:もう少し大人にならなきゃなと思いますね。世間のことを何も知らないので、人として成長したいです。色々勉強しなきゃなとうっすら思いつつ、結局しないような気もしています(笑)。役者としては、あまり固まったイメージを付けず、とにかく色んな役を熟せるようになることを目指しています。