Round07
大分県/オートポリス
JSB1000 決勝
2018年9月1日(土)~2日(日)
高橋巧が2戦連続で3位表彰台を獲得する
全日本ロードレース選手権の第7戦が大分県オートポリスで行われました。今大会は3戦ぶりの全クラス開催となりました。JSB1000とST600は2レース開催の予定でしたが、悪天候のためレース1がキャンセルされ、全クラスが1レース開催となりました。
濱原颯道(Honda Dream RT 桜井ホンダ)は、前戦もてぎでのケガのため今大会は欠場しましたが、もてぎを欠場した水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)は復帰しました。
前日に予選が行われたのはJ-GP2とST600のみで、決勝当日の朝にJSB1000、J-GP3の予選が行われました。JSB1000クラスの予選は好天の下、ウエットも残っているもののライン上は乾いているウエットパッチのなか、35分間のセッションで行われました。予選では、目まぐるしくトップが入れ替わる接戦を制した中須賀克行(ヤマハ)がポールポジション。高橋巧(Team HRC)は5番手となりました。
晴天となった決勝レースでは、まずホールショットを奪った加賀山就臣(スズキ)がオープニングラップを制します。それを渡辺一樹(スズキ)、中須賀、野左根航汰(ヤマハ)、渡辺一馬(カワサキ)、高橋巧、津田拓也(スズキ)、秋吉耕佑(au・テルルMotoUP RT)、清成龍一(MORIWAKI MOTUL RACING)が追いかけ、トップ集団を形成しました。その後方では、高橋裕紀(MORIWAKI MOTUL RACING)と水野がセカンドグループを形成しながら先頭集団を追いかけます。
3ラップ目に渡辺一樹が首位を奪い、徐々に加賀山を引き離します。中須賀が2番手、野左根が3番手に浮上するなか、その後方から渡辺一馬、高橋巧、津田、秋吉、清成、水野がセカンドグループを形成します。
スタートで遅れた高橋巧は5ラップ目に4番手へ浮上してトップ集団を追いかけます。トップは渡辺一樹、中須賀、野左根の3台が争い、野左根が7ラップ目の1コーナーで2番手へ浮上するとそれを中須賀が追い、その後ろに高橋巧、渡辺一馬が続きました。
レースの折り返しとなる10ラップ目には高橋巧が3番手に浮上し、野左根、中須賀に追いつくと、3台によるトップ争いがしばらく続きました。後方では清成が水野をかわし9番手に、これにより水野は10番手となります。15ラップ目の最終コーナーで中須賀が野左根を捉えてトップに浮上。野左根は中須賀を追いますが、中須賀は17ラップ目にファステストラップを更新してスパートをかけ、後続を引き離しにかかりました。
これに負けじと、野左根、高橋巧も必死に食らいついていきます。セカンドグループでは渡辺一樹、渡辺一馬、津田が4番手を争うなか、その後方には加賀山、秋吉、清成、水野が続きます。
津田が3コーナーでのオーバーランで遅れたことで、加賀山が6番手へ浮上。秋吉、水野とともにポジションを上げると、その後はそのまま順位の変動はなく最終ラップをクリア。最終的に中須賀が優勝を飾り、野左根が2位。高橋巧は3位で表彰台に上がりました。
7位に秋吉、8位に水野、10位に清成、12位に日浦大治郎(Honda)、14位にザクワン・ザイディ(Honda)。高橋裕紀は18位でチェッカーを受けました。
■コメント
高橋巧(JSB1000 3位)
「今年はスタートがいいレースが続いていたのですが、今回は前を塞がれるようなかたちになり、行き場を失ってしまいました。そこでポジションを大きく落としてしまい、追い上げのレースになりましたが、焦らずにばん回していくしかないと落ち着いて順位を上げていきました。トップ争いには追いつくことができましたが、勝負しきれませんでした。巻き返していけるように努力します」
宇川徹 Team HRC監督
「事前テスト、金曜日の走り出しと、決して調子は悪くなかったと思います。タイムも刻めていましたし、いい滑り出しだったのですが、悪天候から決勝はドライというコンディションの変化に対応しきれなかったのが敗因です」
「そこをチームとしてサポートできるようにしたいですね。スタートの出遅れからばん回してトップ争いに持ち込むレースをしてくれましたし、3位に納得することはできませんが、この状況のなかでは最善を尽くしてくれました。次戦では勝負できるように準備したいです」
秋吉耕佑(JSB1000 7位)
「今回、大きくマシンのセッティングが変化したことで、仕上げてきたマシンのセッティングがマイナスへと変わってしまい、どうにもなりませんでした。なんとか元の状態に戻すことができるようにしなければと考えています。我慢、我慢の走りでチェッカーを目指しました。残りのレースをしっかり戦うためにも、もう一度マシンを見直そうとしています」
水野涼(JSB1000 8位)
「まだ手首のケガは完治していないですが、もてぎ戦をキャンセルしたこともあり、走りきることを目指して参戦しました。周回を重ねるたびに痺れるような感覚になりましたが、最後まで走りきることができてポイントも獲得できたので、考えていた以上の結果です。次戦の岡山国際サーキットではケガの状況も完治に近くなるので、しっかり挑みます」