2018年F1イタリアGP決勝後、ルノーが、ロマン・グロージャンが乗るハースF1マシンVF-18の合法性に関して調査を求め、その結果、スチュワードは6位でフィニッシュしたグロージャンのマシンは規則に則ったものではないと判断、失格とする裁定を下した。
ルノーからの抗議を受け、スチュワードはこの抗議が国際スポーツ法典に記された条件を満たしたものであるとして正式に認め、その後に両チームの代表を呼び、FIA技術責任者とともに調査を行った。
ルノーは、グロージャンのVF-18のフロアに規則に違反した部分があると主張。スチュワードは技術責任者の報告をもとに、このマシンはF1技術規則第3条7.1.dに従っていないとの結論を下した。
この規則は車体と寸法に関する条項のフロアおよびディフューザーの部分について定めたもので、第3条7.1.dには「車両の真下から見た時に前部の各角上に半径50mm(±2mm)の丸みがなければならない。これについては基準面の表面が定義された後で適用されるものとする」と記されている。
この規則にグロージャン車が従っていないとの声明が発表された後、FIAが発表した最終リザルトにおいてグロージャンが失格となったことが明記された。それにより7位以下がひとつずつ繰り上がり、エステバン・オコンが6位、セルジオ・ペレスが7位、カルロス・サインツが8位、ランス・ストロールが9位、そして11位でフィニッシュしたセルゲイ・シロトキンが10位となりシーズン初ポイントを獲得する結果となった。
グロージャンの6位入賞により、コンストラクターズ選手権でハースはルノーと同点の4位に浮上したが、失格になることでルノーはランキング4位の座を取り戻すことになる。
ハースのチーム代表ギュンター・シュタイナーは、この裁定に納得しておらず、控訴を行う予定であるとのコメントを発表した。
「我々のレースチームを罰するというスチュワードの裁定には同意できない。イタリアGPの6位フィニッシュの結果は維持されるべきであると強く感じている。スチュワードの決定に対し、控訴を行うつもりだ」