2018年F1イタリアGP予選でフェルナンド・アロンソとケビン・マグヌッセンが接触するアクシデントが発生した。セッション後、スチュワードはこの一件について審議を行った結果、どちらのドライバーに対してもペナルティを科す必要はないとの判断を下した。しかしマグヌッセンはアロンソに予選を台無しにされたとして激怒している。
Q2終盤、マグヌッセンに抜かれたアロンソはターン1で彼に追いつき、前に出たものの、マグヌッセンは譲らず、両者はシケインでサイド・バイ・サイドになり、軽く接触。その結果、ふたりともQ3に進出できるタイムを出すことができずに終わった。
アロンソはこの一件について「アウトラップではそれぞれのマシンが3秒から4秒差で並んで走っていた。でも彼はパラボリカの前あたりで前のマシンとのギャップを縮めることに決めたようだった」と説明している。
「それで僕らはそのラップを同時にスタートすることになり、ターン1で並ぶ形になった。あれはあまり賢い動きとはいえないね。僕にとっては結果はさほど変わらない。いずれにしても今日はQ3に進むのは無理だっただろうからね。でも彼は十分Q3に進むことができたというのに、最後にあまり賢いとはいえない行動をとった」
一方、マグヌッセンは「彼はターン1の入口で僕を抜いて、両方のラップをだめにした」とコメントしたとCrash.netが伝えた。
「本当に腹立たしい。僕らはすごく速くて楽にQ3に進めたはずなのに、一番遅いクルマに台無しにされた」
スチュワードは両ドライバーから話を聞き、証拠を調べた結果、アロンソとマグヌッセンのインシデントは、それによって両ドライバーがそれぞれのラップを無駄にしたものの、どちらかのドライバーによって不必要な妨害が行われたという事実はないと判断、ペナルティを科す必要はないとの裁定を下した。
しかしマグヌッセンの怒りは収まらず、さらに過激な発言を行った。
「フェルナンドは完璧なスリップストリームを使うため、故意に接近し、ターン1でオーバーテイクしようとした。相手に対する敬意がない」
「6台から8台がひとかたまりになって走っていた。アスカリ出口でフェルナンドはブレーキを温めているかなにかで遅かったから、僕は簡単に前に出た。でもその後、なぜか彼は加速して僕に接近してきたんだ。皆がそれぞれのギャップを広げようとしている時にだ」
「完璧なスリップストリームを得て僕をオーバーテイクしようとしたんだろう。僕は彼を前に出して自分のラップを台無しにする気などなかった。そんなことするわけない」
「彼は自分を神だと思っている。予選後、僕のところに来た時、笑っていた。本当に失礼だ。早く引退してしまえばいいのに」