F1第14戦イタリアGP、地元レースで好調な走りを見せているフェラーリ勢、ちょっと天気が悪いのが気になるところですがライバルであるメルセデスとどんな戦いを繰り広げるのか楽しみですね。今週もムッシュ柴田氏が現地の様子をお届けしていきます。
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イタリア・モンツァもスパ同様に、毎日めまぐるしく天気が変わってます。木曜日は雲ひとつない快晴で、暑かった~。
まだ他のドライバーはサーキットにも来てない午前11時前、
セバスチャン・ベッテルはガレージに顔を出して、マシン整備に忙しいメカニックたち一人一人に声をかけてました。ベッテル一流のスタッフ掌握術というか、地元レースに賭ける意気込みを感じましたね。なにしろフェラーリは、ここのところず~っとモンツァでは勝ててませんからね。
最後にフェラーリで、イタリアGPを勝ったのがフェルナンド・アロンソです。もう8年も前になるんですね~。
囲み取材の間、なぜかうつむき続けてて、これだけ見たらまるで叱られてるみたい。実際には、「フェラーリでモンツァを勝つことが、どんなに特別で、最高の気分のことだったか」と、栄光の日々について語ってたんですけどね。でも言ってる内容と表情が、全然シンクロしてませんでした(苦笑)。
それに比べると、マクラーレンのシート喪失ほぼ確定、最悪の場合F1引退もありうるストフェル・バンドーンの方が、ずっと明るい表情でした。
ひょっとして、もうヤケクソ?
そしてどんな時でも絶対に笑顔を絶やさないのが、ダニエル・リカルドです。この日は取材の締めに「ボ~ラ~レ~、カンタ~レ~♪」という有名なイタリアの歌まで歌ってくれました。
ここまで来ると、躁状態なんじゃないかと心配になるくらい。それにしてもこの時は午後4時過ぎだったのに、彼のタグホイヤーの腕時計は、7時20分を指してる。どこか別の国の時刻でもなさそうだし、いったい……。
そして翌金曜日は、朝からどんより天気。駐車場からパドックに向かおうとして、
ふらふらと屋台に吸い寄せられて行く尾張くん(笑)。
朝ご飯抜きで空腹だったのも確かですが、こんなのをじゅ~じゅ~焼かれてたら、素通りはできませんよね。
まだ朝8時というのに、ドライバーの入り待ちをするファンで、すでに沿道はいっぱい。ただし残念ながらこの中には、善良なファンだけじゃなく、スリもいっぱいいます。昔ここで、ホンダ第1期総監督だった故中村良夫さんが財布をすられて、警察に被害届を出しに一緒に行ったこともありました。
それどころか警備員が入り口を見張ってるメディアセンター内でさえ、去年に続いて今年もカメラマンが機材一式を盗まれてしまいました。これを受けてカメラマン席に通じる通路がすぐに封鎖されましたが、こんなので効果あるのかな~。
などと言ってるうちに、大雨襲来。それでも午後の2回目フリー走行は、何とかドライ路面で行われました。
低迷の続くウイリアムズは、フロービズを塗りたくったフロントウィングに換えたりと、実戦テストで何とか浮上のきっかけを掴もうと必死です。
レースドライバーたちの走りをじっと見守るロバート・クビカ。ランス・ストロールがもし2018年シーズン途中でフォース・インディアに移った場合、彼がいよいよレースに復帰すると言われています。
しかし2019年は、まったく未定。というか、クビカがシートを得る可能性は低そうです。ちゃんとしたクルマに乗ればどれぐらいの速さを発揮するのか、一度見てみたいものですけどね。