セバスチャン・ローブを起用して2018年のWorldRX世界ラリークロス選手権へ参戦しているチーム・プジョー・トタルは、9月1~2日に迫った第8戦フランスRXに向けてフランス・シャトールーでテストを実施した。
プジョーのワークスチームとしてWorldRXに参戦しているチーム・プジョー・トタル。今季はローブと若手のティミー・ハンセンを起用し、プジョー208WRXを投じてる。
またチームは6月末に行われた第6戦から改良シャシーと新型エンジンを搭載した“プジョー208WRX Evo”を投入。その効果もあり、第7戦終了時点でローブがドライバーズランキング2位、ハンセンがランキング3位につけている。
迎える第8戦の舞台はフランス・ロエアック。フランス企業であるプジョーにとってはもちろん、フランス出身のローブにとってもホームイベントとなる1戦だ。
チームにとってもドライバーにとっても重要な1戦に向け、チームは事前テストを実施。チームのスポンサーであるレッドブルの取材に応じたローブは「ロエアックと特徴が似ているシャトールーで最後のセットアップを行った。特にサスペンションやディファレンシャル、スタートの仕方などを重点的にチェックしたよ」とコメントしている。
「(プジョー208WRX Evoについては)前回のレースでパフォーマンスを確かめることができた。今回も上位を争えるとうれしいね」
「初めて世界ラリークロスに参戦したのが、このロエアック戦でいい思い出ばかりだ。今年はトップチームとしてロエアックに戻ってくる」
「フォルクスワーゲンやアウディ、そして僕たちプジョーが精力的にマシン開発を進めていて、ドライバーもラリークロスのスペシャリストばかりだ。だから、タフな戦いになると思うし、本当に僅差のバトルになるだろう」
「ラリークロスはショーとしても面白いから、(ロエアックを訪れる)友人たちも満喫してくれている。僕の娘はモータースポーツにはあまり興味を示さないけど、ラリークロスだけは見に来たがるんだ。彼女のお気に入りなんだよ」
ローブにとって、このロエアックはWorldRXデビューを飾った地というだけでなく、2017年に36秒095のコースレコードを記録した地でもある。
コース攻略のポイントを聞かれたローブは「ロエアックは走っていて楽しいサーキットだけど、(速く走るための)秘密はないよ」と応じた。
「とにかくクリーンな走りで1周をまとめるだけだし、なによりスタートが重要だ。どんなタイヤを履いているかにも大きく影響を受けるトラックだよ」
今シーズンのWorldRXでは2017年チャンピオンのヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロRスーパーカー)が通算6勝、第4戦から4連勝中とシリーズを制圧している。ローブとプジョーがホームイベントを制し、クリストファーソンを止められるか。第8戦フランスRXのファイナルは9月2日に行われる。