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山崎賢人ら医師たちが患者の家族を支える 『グッド・ドクター』“きょうだい児”が抱える悩み

2018年08月31日 12:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 医者は、患者の家族たちにどこまで寄り添えるのか。8月30日に放送された『グッド・ドクター』(フジテレビ系)の第8話では、大病を患う子を持った家族の苦悩が描かれた。


 かつて受診した病院では診断結果が出ず、長野からはるばる東郷記念病院を訪れていた陽翔(鳥越壮真)と母親の香織(酒井若菜)。高山(藤木直人)は陽翔の病気の原因を見つけ出し、東郷記念病院で治療を続けることに。香織は陽翔の兄である翔太(池田優斗)を連れて東京に引っ越し、看病に当たっていた。


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 障害や病気をもった子の兄弟姉妹のことを“きょうだい児”と言う。翔太は、陽翔の病気の都合で転校させられ、母親が陽翔に付きっきりのため、家での食事も1人。前日も病院に泊まった母・香織からは、「雨降るみたいだから洗濯物取り込んでおいてもらえる?」と連絡が届く。陽翔は常日頃から我慢を重ねていた。


 そんな中、香織が看病疲れによって、階段から落ちてしまう。幸い大きな怪我にはならず、夏美(上野樹里)に少し休むよう伝えられるが、頭の傷を隠して陽翔の部屋へ。すると、夏美から外出の許可が下りなかったことを聞いた陽翔は「やだ! 僕、お出かけしたい! ママは嘘つきだ。頑張ったらいいことあるって言ったのに!」とわがままを言い出す。自らも我慢を強いられ、母親が無理をしているのに、さらに勝手なことを言う弟を見て、翔太は「お前いいかげんにしろよ! お前のせいでどれだけ周りが迷惑してるか分かってんのか!(中略)お前が病気なんかになったせいでこっちは散々なんだよ!」と大声で怒鳴った。さらに、香織には「病気の人間がそんなに偉いのかよ。こっちは好きであいつの兄貴やってんじゃねえんだよ」とつい口にしてしまう。


 しかし翔太は、友人とカラオケを楽しんでいる途中、陽翔が腫瘍から出血し、緊急でオペをすることになったと湊(山崎賢人)から電話を受ける。最初は躊躇っていたが、病院に駆けつけた翔太は「すげえ怖かった」と、弟にもう会えなくなったらどうしようと不安を感じていたことを明かす。翔太は湊から「心配する相手がいるということはとても幸せなことです。大切な人だから心配をします」と、翔太や香織が陽翔を心配するのと同じように、陽翔も家族みんなのことを心配していたということを聞かされた。


 お互いを思いやるからこそ、苦しみに陥っていた家族。翔太が陽翔の思いを知って湊に協力を求めたことで、陽翔が家族のためを思って希望していた外出の代わりに、病院の屋上で家族みんなで花火をすることができた。


 第7話に関して、ネット上では「きょうだい児って言葉は初めて聞いた」という声もあれば、「グッド・ドクターのお兄ちゃんの気持ちわかる」「きょうだい児の事もっと広まって欲しい」という意見も上がっていた。夏美が香織に伝えていた「病気は、患者さん1人だけじゃなくその周りにいるご家族や、医師みんなで向き合っていくものです。だから安心してもっと私たちを頼ってください」という言葉は、同じように悩みを抱える人に、そして医師だけでなく近所の人や友人などその周りの人々に、支え合って生きていくことをの大切さを教えてくれた。


※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記


(大和田茉椰)