先日放送された『24時間テレビ』(日本テレビ系)に対して、デーブ・スペクターさんが、ツイッターで批判を展開、ネット上で注目を集めた。
「24時間テレビのトライアスロンの趣旨と文明の意味は同じくらい分からない」
「24時間テレビはチャリティーでギャラもらえるのに、東京五輪は巨大なビジネスなのにボランティアはタダ働きっておかしいと思うのは、私だけ?」
「あれだけのトライアスロンやって時間調整もせず偶然に武道館に9時前に入るのはプリンセス天功並みの『奇跡』」
デーブさんは8月29日に放送された『バラいろダンディ』(MX系)でも、24時間テレビの在り方などを語った。(文:石川祐介)
寄付金を集めるだけだったら24時間延々と番組を垂れ流す必要はない?
番組で、女優の遠野なぎこさんは「本当にギャラが出てるんですか? 都市伝説的にネットで叩かれてるけど」と疑問を投げかけるが、作家・室井佑月さんは「出てる。普通よりいいよね」とキッパリ。
『フラッシュ』(光文社)は2013年に、メインパーソナリティを担当した嵐のギャラが5000万円、マラソンランナーを努めた森三中・大島美幸さんが1000万円など、24時間テレビに出演したタレントのギャラを暴露する記事を出している。今回はYOSHIKIさんがノーギャラで出演したことが報じられたが、全ての芸能人がノーギャラである可能性は低そうだ。
デーブさんは「24時間テレビはあれだけお金かかって、(お金が)入ってくるんですよ、CMとか、Tシャツの売上とか」と24時間テレビの営利的な部分を指摘し、
「でも寄付金は2億。それは素晴らしんですけど、ノーコマーシャルとかノーギャラとか、いろんな風にやれば、3時間だけとかだったら、もっと集まりますよ」
とコメント。たしかに、CMを設けずに短時間で寄付の必要性などを説いたほうがより募金が集まるかもしれない。
「感動ポルノ」という批判も多いが視聴率は30%越え
今年の24時間テレビでは、たんぽぽ・白鳥久美子さんが交際していたチェリー吉武さんからプロポーズされる様子が放送された。去年は宮地真緒さんと片岡安祐美さんが交際していた男性からプロポーズをされており、定番になりつつある。
これに遠野さんは「公開プロポーズとか最近するじゃないですか?チャリティー番組でもなんでもない。すごい不思議に感じる」と違和感を語る。「チャリティー番組で有名人のプロポーズを見せられても」という気持ちになるのも無理はない。
また、24時間テレビでは毎回、障害者が何かに取り組む様子が紹介されれるが、ネット上では「感動ポルノだ」「障害者を見世物にしている」といった批判も多い。
ただ、今年の『24時間テレビ』の平均視聴率は15.2%。瞬間最高視聴率は終了直前の34.7%を記録し、その注目度の高さがうかがえる。さらに、募金額は26日20時時点で2億6787万5910円(10月中旬に募金総額発表予定)も集めた。
影響力のある番組だからこそ放送のやり方一つで、私達が知りえない困難に直面している人達の抱える問題を啓蒙し、「助けたい」という気持ちを促すことができるはずだ。チャリティー番組を謳うならこういった批判を真摯に受け止め、「誰のため」「何のため」が明確な番組を作って欲しい。