アウディは8月29日、2018年12月に開幕するABBフォーミュラE選手権と、2019年のDTMドイツツーリングカー選手権に参戦すると改めて発表。このなかで、2020年以降のDTM参戦には最低3メーカーが揃うことが前提だとした。
2018年のDTMに参戦しているメルセデス、アウディ、BMWのうち、メルセデスは2018年限りでDTMでの活動を終了。2019年シーズンはアウディとBMWの2メーカーのみがシリーズに参戦することになる。
その一方で、DTMは2019年からはスーパーGTと共同で策定してきた『クラス1』を採用し、2リッター直4直噴ターボエンジンや『クラス1規定』に100パーセント合致した車両でレースを行うなど、シリーズは大きな転換期を迎える。
アウディは内燃機関技術の開発を継続するべく、DTMでの活動を継続するとともに、EV技術開発のためフォーミュラEにも並行参戦する旨を発表。ただし、2020年以降のDTMにおける活動はシリーズに少なくとも3メーカーが参戦することがプロジェクト継続の前提条件だとした。
アウディの取締役員を務めるピーター・マーテンズは、「フォーミュラEに参戦することで、我々が有する電動モビリティ技術をデモンストレーションする」と述べている。
「それと同時に、既存の内燃機関についても開発を続けていく。(DTMで採用される)2リッターの4気筒ターボエンジンは効率性とパフォーマンスのバランスが取れたユニットだ」
「このエンジンは国際的な観点からも重要なもので、2019年にスタートするクラス1でも使用される。そのため、フォーミュラEと同様にDTMも市販車用技術を開発する場所としての価値が大きくなる」
アウディ・モータースポーツを指揮するディーター・ガスも「正当な理由を持って、ふたつのシリーズに参戦できると確信している」とコメントした。
「ワークスチームとして参戦を開始したフォーミュラEでは2017/18年シーズンにチームタイトルを獲得し、電動モビリティに関して我々が有する技術を証明できた」
「2018/19年の第5シーズンについても新たなライバルたちとバトルを繰り広げ、同じ成功を収めたい」
「DTMについては、新たに登場するターボエンジンのような新技術のおかげで、シリーズに可能性を見出すことができている。(継続参戦には)第3のマニュファクチャラーが参入してくることが必要だが、DTMを取りまとめるゲルハルト・ベルガーは2020年にはグリッドを埋めてくれるはずだ」