8月24日、フォードは2016年に復活を果たした『GT』にガルフカラーを施したスペシャルグレード『フォードGT ヘリテージ・エディション』を発表した。
モータースポーツにおいて半世紀以上の歴史を持つスカイブルーとオレンジのガルフカラーを纏ったヘリテージ・エディションは、フォードGT40によって成し遂げられた1968年と翌1969年のル・マン24時間2連覇の50周年を祝う特別モデルだ。
この特徴的なツートンカラーはその後、ポルシェ917やマクラーレンF1 GTRといった数々のレーシングマシンに採用され、現在もWEC世界耐久選手権や日本のスーパーGT300クラスなどで目にすることができる。
そのなかでもガルフカラーのマシンで初めてル・マンを制したフォードGT40は特別な存在といえる一台であり、今回この名車をトリビュートしたヘリテージ・エディションでは、インテリアも当時のクルマを彷彿とさせる作りとなっている。
具体的には、GT40のシートにインスパイアされたシートエンボスを採用している点があげられる。この他、エボニーアルカンターラ仕上げとなっているステアリングホイールとシートには外装カラーと同じブルーとオレンジのステッチが用いられた。
フォードは『GT』の2019年モデルと2020年モデルにヘリテージ・エディションを設定する予定で、オプションのカーボン・エクステリア・アクセントは2019年モデルにナンバー9のグラフィックを、2020年モデルでは1969年の優勝マシンがつけたナンバー6が描かれるという。
この他、エクステリアではカーボンファイバーが露出したAピラーや20インチのワンピース鍛造アルミホイール、オレンジのブレーキキャリパー、シルバーのバックミラーキャップなどがスペシャルモデルを演出している。
「多くの人々がガルフの特徴的なスキームを、モータースポーツでもっとも有名なカラーリングであると考えている」と語るのはフォード・グローバルオペレーションズ責任者のジョー・ヒンリクス氏。
「1968年のマシンをはじめ、GT40はヨーロッパの競合他社を4回連続で打ち負かすと、すぐに世界的なセンセーショナルを引き起こした」
「今回、我々はそのGT40のル・マン優勝50周年を記念して新しいヘリテージ・エディションを設定することで、オリジナルマシンに敬意を表しているんだ」
また、ガルフ・オイルのラビィ・チャウラ氏は同社のコーポレートカラーを纏うスペシャルモデルの誕生にあたって次のように語っている。
「ガルフをテーマにした『フォードGT ヘリテージ・エディション』が現実のものとなるのを手助けするため、フォードとパートナーシップを組むことをうれしく思うよ」
「フォード・ブランドは、モータースポーツにおけるガルフの地位を確立する上で重要な役割を果たした。ル・マンでのガルフカラー車の勝利はすべてフォードエンジン搭載車であり、これには1966~1969年の4連覇の後半2勝が含まれる」
「フォードとガルフのふたつのブランドはより強固な関係を築き、ル・マンと世界選手権で優勝したガルフ・フォードGT40のモダンな精神を引き継ぐ素晴らしいクルマを生産していく」