8月29日に放送された『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日系)では、有吉弘行さんが台風中継などでアナウンサーが現地リポートすることへの疑問を語った。
番組中、芸能人の衣装の話になり、久保田直子アナウンサーが「スタジオの衣装はスタイリストさんが用意してくださいますけど、ロケ行く時私服です」とアナウンサーの衣装事情を紹介。この発言を受け、有吉さんは「アナウンサーの人が外行って中継する必要ってあるの?いつも思うけど」と常日頃から抱いていた質問をぶつける。(文:石川祐介)
「行かなくてもいいじゃないかな。番組内で心配させるくらいだったら」
有吉さんは「『猛暑です。38度あります』みたいなさ、行かなくていいじゃないか?」と猛暑の地域にアナウンサーがわざわざ足を運んで、中継することへの違和感を口にし、
「最近は『この後も大変暑いから、注意して水飲んでください』っていうお前らのやりとり。あれ気持ち悪いなっていつも思う」
と、スタジオにいるアナウンサーが中継先にいるアナウンサーを気遣うやりとりに嫌悪感を覚えるようだ。
「台風中継とかも『早く車入って気をつけてください』みたいな、じゃあ行かすなよ。見たかねーよ」
「無人カメラでもいくらでもある。『携帯で視聴者の方から送られてきました』みたいな映像を使ってるじゃん」
スタジオのアナウンサーが心配の声を上げるような場所に、アナウンサーを出向かせることへの疑問が止まらない有吉さん。
ただ、久保田アナは「何かあるだろうって」と現地でしかわからない情報があるかもしれないと反論するが、「行かなくてもいいじゃないかなって。そんな番組内で心配させるくらいだったら」と語り、
「ヘルメット被って報道って(書かれた腕章)付けてるって、あん時はやっぱ気分いいの?」
と最後まで皮肉が止まらなかった。
被災地に押し寄せるマスコミに不信感を抱く視聴者も
ネット上では有吉さんの意見に、「台風とかで外に出すのは危ない」「めっちゃ共感できる。アナウンサーの中継いらん」と共感の声が多く寄せられた。中には、台風や地震などの被害に遭った被災地に、マスコミが押し寄せることへの不満を口にする人もいた。
ネットからの指摘があったように、被災地でのマスコミの振る舞いは非常に問題視されている。
2年前に起きた熊本地震では、熊本県内のガソリンスタンドで関西テレビの中継車が割り込み給油をしていたことが判明。また、テレビ局のヘリコプターの音がうるさく、町内放送や救助を求める人の声が聞こえないという事態が起きた。
マスコミの被災地での非常識な振る舞いは探せばいくらでも出てくる。猛暑の中継はともかく、台風や地震などの災害を"テレビショー"にしてしまうマスコミに憤りを感じている人は少なくなさそうだ。