8月24~26日に開催されたERCヨーロッパ・ラリー選手権の第6戦バウム・チェコ・ラリー・ズリンに、ヒュンダイからWRC世界ラリー選手権に参戦中のダニ・ソルドが初参加。ヒュンダイi20 R5を初ドライブし、総合3位でフィニッシュした。
WRCでチームランキングトップにつけているヒュンダイは、カスタマー向けラリーマシンとして人気を博しているR5市場に2017年からi20 R5で参入。2018年にはアップグレードを施した新型i20 R5の展開も開始している。
そんな新型マシンをPRするべく、チームはERC第6戦に現役WRCドライバーのソルドを招集して臨んだ。
直前の8月16~19日に開催されたWRC第9戦ラリー・ドイチェランドでソルドは、ラジエーター破損でリタイアしたこともあり、ERCのなかでも屈指の難度を誇るチェコ戦に向け、ソルドは「バトルを楽しめる週末にしたい」とコメント。
一方で「簡単なラリーではない。ともに走るドライバー達はとても優秀で速いからね。15あるステージは過酷だし、WRC2でポイントリーダーのヤン・コペッキー(シュコダ・ファビアR5)も参戦しているのだから」と簡単に勝てる1戦ではないとも述べた。
i20 R5で初の実戦に臨んだソルドは、ターマック(舗装路)で争われるチェコ戦のSS5、6、10でステージ2位を記録するなど速さを発揮。途中、刻々と変化する天候や2度のパンクに見舞われる場面もあったが、ERCデビュー戦で総合3位を手にした。
走行を終えたソルドはERC公式サイト『fiaerc.com』に対し「正直に言って、WRCの数戦と比較しても素晴らしい雰囲気だったし、素晴らしい観衆が集まっていると感じた」とコメントしている。
「もし、ここ(ERCチェコ戦)に戻ってくれと言われたら、僕はよろこんで帰ってくるよ」
「また、ERCでハイレベルな戦いを繰り広げている他のドライバーたちを称えたい。僕が経験してきたラリーのなかでも過酷なラリーのひとつだったからね」
「ラリー参戦前に、ドライコンディションでも難しいイベントだということは把握していたけど、初参戦で初めて乗るクルマ、初めて走るステージ、しかも路面は濡れて滑りやすい状況だったから、全力を振り絞る必要があった」
なお、総合優勝を飾ったのはコペッキー。総合2位にはERCポイントリーダーのアレクセイ・ルキヤナク(フォード・フィエスタ R5)がつけている。