エン・ジャパンは8月23日、「年収1000万円超ミドルと1000万円未満ミドルの経歴の違い」に関する調査結果を発表した。調査は今年8月に実施。同社運営の「ミドルの転職」を利用している転職コンサルタント109人から回答を得た。
「経歴において、年収1000万円未満のミドルと比べて1000万円超のミドルがより多く該当するのはどれか」を聞くと、「平均給与額が高い業界でキャリアを積んできている」(73%)が最も多く、以降は「外資系企業で実績を出している」(71%)、「大手企業に長年勤めている」(56%)となった。
年収1000万円超が実現しやすい業界1位「コンサル」、2位「金融」
年収1000万円超ミドルに多い経歴として「平均給与額が高い業界でキャリアを積んできている」と答えた転職コンサルタントに「年収1000万円超が実現しやすいのは、どの業界か」と聞くと、1位「コンサルティング」(62%)、2位「金融」(60%)、3位「商社」(55%)だった。
転職コンサルタントからは、
「コンサル業界は転職先として同業界と事業会社という2つの選択が可能なので、売り手市場は継続すると予想します」
「金融に関しては、Fintechなどの影響で業界の就業人口が減るものと予想します。業界に残ることができれば、年収水準そのものは下がらないと思います」
「商社では、さらにグローバル化が進んでいます。実際に経理や法務などの管理部門でも語学力を求める求人が増えていますので、今後『語学力』はスキルとして求められていくだろうと考えます」
といったコメントが寄せられた。
「何のために年収1000万を目指しているのか、目的を明確にするべき」
「経歴以外で、年収1000万円超ミドルと年収1000万円未満ミドルに見られる違いはあるか」を聞くと、「ある」が55%で半数を超えた。
違いとしては、「ヒューマンスキル(マネジメントスキル、目標設定能力、部下育成など)」、「コミュニケーション能力が高く、ロジカルな思考で意思決定が早く、数字に強い」、「眼前の課題や目標に対する成果へのこだわりの強さ」、「新しい知識や情報を得ることの習慣化」などが挙げられた。
転職コンサルタントから、年収1000万円超を目指すミドルへ
「何のために年収1000万を目指しているのか、目的を明確にするべき。ミドルの場合は目的と活躍が一致しないと、年収が下がってくる世代です。年収目的だけで転職をしても、また違う悩みが生じます。目的がどこなら実現できるのか?その場所が適していれば、結果として年収の大幅上昇に結びつくはずです」
「ネットワーキング、日ごろの人間関係を大切にする。しかし、年収のためにやっているような露骨さは絶対ださないこと。自然に人のために役立とうとする信念が大切です」
といったアドバイスが寄せられた。