IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップに参戦しているテキーラ・パトロン・ESM(エクストリーム・スピード・モータースポーツ)は10月10~13日、アメリカ・ジョージア州のロード・アトランタで開催される2018シーズン最終戦『第21回プチ・ル・マン』で、ティモ・ベルンハルトとアントニオ・ジョビナッツィをチームに迎え入れると発表した。
IMSAの今季最終戦ロード・アトランタ10時間は、日本の富士スピードウェイで開催される2018/19年WEC世界耐久選手権“スーパーシーズン”第4戦富士6時間と日程が重複。そのため2台のニッサンDPiを走らせるESMでは、2号車の第3ドライバーを務めるオリビエ・プラ、同じく22号車の助っ人であるニコラ・ラピエールがプチ・ル・マンを欠場する。
今回、そんなESMに代役として起用されることになったベルンハルトは、ポルシェワークスドライバーとして数多くのスポーツカーレースに参戦してきた耐久のスペシャリストだ。2度のル・マン総合優勝を飾っているベテランは、大西洋を超えたプチ・ル・マンでも2003、2004年にGTクラスで、2006、2007年にLMP2クラスで勝利を挙げている。
アトランタで通算5度目の優勝を狙うベルンハルトはヨハネス・バン・オーバービーク、ピポ・デラーニとともに2号車ニッサンDPiを駆り、チームのプチ・ル・マン2連覇を後押しする。
■ジョビナッツィ「プチ・ル・マンに優勝チームの一員として出れることに興奮している!」
一方もう一台のニッサンDPi、ライアン・ダルジール、スコット・シャープ組22号車に加わるジョビナッツィは、ザウバーF1のテスト兼リザーブドライバーを務める若手ドライバーだ。
スポーツカーレースでは2016年にWEC第7戦富士、第8戦上海においてESMが走らせる30号車リジェJS P2・ニッサンをドライブし、中国ラウンドでLMP2クラス2位表彰台を獲得した。また、今季はフェラーリのセミワークスチーム、AFコルセの52号車フェラーリ488 GTEのドライバーとしてル・マン24時間に挑んでいる。
「テキーラ・パトロン・ESMのチームメンバーは皆、ティモ(・ベルンハルト)とアントニオ(・ジョビナッツィ)がプチ・ル・マンで力を貸してくれることをとてもうれしく思っている」と語るのは自らも2号車ニッサンDPiのステアリングを握るシャープ。
「今回我々が招いたふたりのドライバーは、両者とも豊富な経験と素晴らしいスピードを持っている。昨年勝ち取ったプチ・ル・マンの勝利を守るために、これ以上の選択はないと言えるだろう!」
また、代理参戦するベルンハルトも「プチ・ル・マンでテキーラ・パトロン・ESMに加わることに興奮している」とコメント。
「今年のプチ・ル・マンは僕にとって、ちょうど10回目の挑戦になる。この記念すべき大会でESMが最高の成績を収められるように手助けしていきたいと思っているんだ」
一方、ジョビナッツィは「ロード・アトランタ10時間に参加することは僕にとって大きなチャレンジになる」と語った。
「プチ・ル・マンは世界でもっとも重要な耐久レースのひとつだ。そんなレースに優勝チームの一員として、また強力なドライバーラインアップととも参加できることを、とても楽しみにしている!」
10月13日に決勝レースが行なわれるロード・アトランタ10時間はテキーラ・パトロンとESMがパートナーシップを結ぶ“テキーラ・パトロン・ESM”にとってのラストレースとなる。
ESMは現在、今季限りでチームへのサポートを終了するテキーラ・パトロンに代わる新たなスポンサーを確保し、2019年シーズンの参戦継続を目指すとしている。