2018年F1第13戦ベルギーGP決勝トップ10に入ったドライバーたちが日曜日を振り返った。
■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=優勝
すごいレースができたからハッピーだよ。僕らのマシンはどのコースでも強力だということが証明されているし、今週末は新しいエンジンを投入して、パワーが少し増したから、それもストレートで戦う上で助けになったと思う。
スタートでは(ポールのルイス・)ハミルトンにぴったりついていき、ターン1からうまく立ち上がり、スリップストリームを利用して追い抜こうと考えていた。
セーフティカーが引っ込んだ後には、逆の立場になったから、ターン1出口で遅れないよう気をつけた。
ファーストスティントでは彼とのギャップは2、3秒ぐらいしかなくて、かなり接近していたけれど、チームが最高のピットストップをしてくれたことに助けられた。あまりにも早くシグナルがグリーンに変わったから、信じられなかったよ。あのピットストップで、ライバルにチャンスを与えずに済んだんだ。
セカンドスティントではふたりともマシンとタイヤをうまく管理して走ることに集中した。
チームにとって素晴らしい勝利だ。次のモンツァでも同じことができるといいね。常にトップにいられるように、これからも戦い続けなければならない。
■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
ルイス・ハミルトン 決勝=2位
今日は全力を尽くしたけれど、フェラーリのマシンの方が優れていて、彼らと同じタイムを出すのが難しかった。
1周目、そしてセーフティカーの後のリスタートで、僕らはレースを失ったといっていいだろう。彼らの方がストレートで速く、僕らにはどうすることもできなかった。
僕らはここにアップグレードを導入したけれど、残念ながらフェラーリには僕らと同等か、それ以上の速さがあった。今、彼らの方が強い部分があるから、そのエリアを改善し、パフォーマンスを向上させる必要がある。
これからも戦いは続く。それはF1全体にとって素晴らしいことだ。努力し続けるよ。
(BBCに対して語り)セバスチャンはストレートで、まるで僕がいないかのように抜いていった。(フェラーリは)マシンに何かトリックを搭載している。
(フェラーリが違法なことをしていると示唆したのではないかと解釈されたため、弁明し)どのチームもトリック的なものを搭載している。“トリック”という言葉は、特別なもの、という意味で使っただけだ。
違法なものを搭載していると言おうとしたわけじゃない。パフォーマンス向上を助ける働きをするものが“トリック”だ。僕はそういう意味で言った。
今日は彼らの方がパフォーマンスが優れていた。僕らのマシンにはないものを持っているのかもしれない。でも逆に、僕らにあって、彼らにないものもあるだろう。僕らは、自分たちに足りない部分を見つけて改善していく必要がある。
■アストンマーチン・レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=3位
今までスパではついてないことが多かっただけに、やっと表彰台に上がれてすごくうれしい。1周目に多重クラッシュがあって大混乱になったから、それにうまく対処する必要があったけど、巻き込まれることなくうまく回避し、その後はいいペースで走ることができた。
(ロマン・)グロージャンを追い抜き、フォース・インディア勢を追いかけた。辛抱強く攻めていく必要があると分かっていたよ。そうして彼らに追いついたんだけど、すごく速くてびっくりした。DRSを使えば簡単に抜けると思っていたのに、かなり手ごわかったよ。何とかオーバーテイクするためにいろいろ試みる必要があって、それが楽しかった。彼らとのちょっとしたバトルの後は、単独走行になったので、プッシュして走り、それによって学習することもできた。でもレースとしてのアクションはほとんどなかった。
セブ(ベッテル)とルイス(・ハミルトン)は今回も速すぎて、挑戦できなかった。でもマシンバランスはとてもよかったよ。
表彰台に上がるのはいつだって気分のいいものだけど、スパにはたくさんオランダからファンが来てくれているから、なおさらうれしかった。最終ラップにはオレンジに染まる観客席を眺めて楽しんだ。
モンツァは理論上は僕らとの相性がよくないところだが、今日のレースを見ても分かるように、何が起きてもおかしくない。だからベストを尽くして上を目指し、何かが起きたときにはチャンスをつかめるよう準備を整えていく。
■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
バルテリ・ボッタス 決勝=4位
今日は(後方からのスタートとなったため)ダメージを最小限にとどめることを目標に走った。うまく挽回できたと思う。表彰台に届けばいいなと思っていたけれど、ターン1の入口で他のマシンと接触し、フロントウイングを壊してしまった。
今日の状況では4位が最大の結果だったと思うし、17番手スタートだったのだから、悪い結果とはいえない。たくさんのオーバーテイクをして、レースを楽しむことができたよ。一番楽しかったのは、オー・ルージュでのオーバーテイクだ。あれは最高だった。
今日は残念ながら優勝できなかったけれど、メルセデスはフェラーリよりも多くのポイントを稼いだので、その点はよかったと思う。今週末、彼らは予選でも決勝でも本当に強かった。僕らは今回エンジンのアップグレードを行ったが、それでもフェラーリの方が速い。まだまだ努力し続けないといけない。
■レーシング・ポイント・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=5位
今日のチームは素晴らしいパフォーマンスを発揮した。僕らはほぼ完璧な週末を過ごしたと言っていいだろう。唯一残念なのは昨日の予選だ。ポールポジションをつかめた可能性があると思っているんだ。でも、今日は大量にポイントを獲得したから、この結果を喜んでいいと思う。
ドライの路面では、トップチームのマシンを後ろに抑えておくことはできなかったから、僕とエステバンでトップ3チーム直下の位置に並ぶことが、僕らに可能な最大の結果だった。
スタートは本当にうまくいき、最初の数コーナーでは正しい位置取りができていた。その後も、一貫した速さを発揮し、後方との差を広げ、その後は自分のレースをコントロールした。
バルテリ(・ボッタス)を抑えきることは不可能だった。時にはより大きな展望のために、戦い方を選ぶことも必要なんだ。
自分たちが達成した結果に満足している。チームにとって重要なポイントを獲得できたし、今後数戦に向けての力強いメッセージを送ることもできた。チームが新しい時代を築いていくうえで、良いスタートになったね。
■レーシング・ポイント・フォース・インディアF1チーム
エステバン・オコン 決勝=6位
今日のレースには満足しているし、自分たちの持つペースにふさわしい位置で終えることができたと思う。
いいスタートを切って、ターン1ではセバスチャン(・ベッテル)のイン側につけていた。彼のほうがトラクションが良かったものの、僕はストレートがとても速かったから、ケメル・ストレートで前に出ようと試みたんだ。ベッテルとルイス(・ハミルトン)のスリップストリームを使いながらインサイドに入り込もうとしたが、最終的にはセルジオに抜かれてしまった。
正々堂々と戦い、全体的にいいレースができたと思う。チームが新たな活動を始めるうえで、良いスタートが切れたね。多くのポイントを獲得できたことは、僕らがチャンピオンシップに戻ってくるうえで重要なことだ。
週末を通して速さを示せた。シーズン終盤に向けてこの調子を維持していきたいね。
■ハースF1チーム
ロマン・グロージャン 決勝=7位
今日、期待していたことを実現することができた。フォース・インディアは、僕らより速いとまではいかなくても、同じようなペースで走るだろうと思っていた。実際、彼らについていくのは難しかった。ストレートですごく速いんだ。
それでもレースの展開にはかなり満足しているし、ケビンと一緒に入賞できたこともうれしい。僕らはベストを尽くした。2台が7位、8位でともにポイント圏内でフィニッシュしたことは、コンストラクターズ選手権を考えると、とても良いことだ。
僕らは多くのポイントを獲得したが、0ポイントに終わったチームもある。このレースで良かったのはそこだよ。
■ハースF1チーム
ケビン・マグヌッセン 決勝=8位
2台でポイントを獲得するのが今日の目標だったんだ。それを達成できた。自分たちにできることはすべてやったと思う。
レース中、ピットストップで多くの時間を失ったのはついてなかったが、それがなくてもフォース・インディアの2台と戦えたとは思わない。ロマンとの順位が入れ替わっていた可能性はあっただろうけどね。
ルノーに追いつきつつある。それが今の僕らの目標だ。
ただただチームにとってうれしい一日になった。今日の結果には満足していいと思う。ルノーが1ポイントも獲れなかった日に10ポイント獲得することができたんだ。これは大きいよ。
■レッドブル・トロロッソ・ホンダ
ピエール・ガスリー 決勝=9位
ポイントを獲ることができてすごくうれしい。コース特性からして、今週末は僕らにとって厳しい展開になると思っていたのに、2ポイント獲得できた。とてもポジティブな結果だよ。
僕にとっては平穏なレースだった。10番グリッドからスタートして、ターン1のイン側からダニエル(・リカルド)とキミ(・ライコネン)をオーバーテイクして8番手に上がり、数周後、バルテリ(・ボッタス)に抜かれた。ただ、バルテリを抑え切る手立てはないことは、最初から分かっていた。今日はとにかく全力でプッシュし続けたよ。その結果、9位でフィニッシュできた。満足いく結果だ。
週末を通してマシンは素晴らしかったし、ホンダもとてもいい仕事をしてくれた。今週末、僕らはパッケージの力を最大限に活用できたと思っている。
次の週末のモンツァも理論上は僕らのマシンとの相性がよくないコースだけど、今回と同じように挑戦するつもりだ。イタリアGPは僕らのチームにとってホームグランプリだ。できるだけいい結果を出すために全力を尽くすよ。
■アルファロメオ・ザウバーF1チーム
マーカス・エリクソン 決勝=10位
ポジティブなレースだったよ。しっかりとしたスタートを切って、トラブルに巻き込まれることなく、いい判断をしながら走った。レースを通して面白いバトルを何度かできた。
マシンの感触もよかったし、ポイント圏内でフィニッシュできてうれしい。チームは素晴らしい仕事をしてくれた。今日のレースは次戦に向けての励みになる。
これからモンツァに向かう。アルファロメオのホームレースだ。熱狂的なファンに会えることと、またレースを走ることを楽しみにしている。