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ヨーロピアンF3:佐藤万璃音、シルバーストンで入賞ならず「予選の重要性を改めて思い知った」

2018年08月24日 21:41  AUTOSPORT web

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佐藤万璃音(モトパーク)
2018年シーズン、シリーズ唯一の日本人ドライバーとしてFIAヨーロピアンF3選手権を戦っている佐藤万璃音(モトパーク)。8月17~19日にイギリス・シルバーストンで行われた第6大会では12位がベストリザルトとなり、入賞には届かなかった。

 WEC世界耐久選手権のサポートイベントとして開催された第6大会、その練習走行で万璃音は総合7番手と順調な走り出しをみせる。

 しかし、決勝レース1のグリッドを決める予選1回目では13番手と苦戦。レース2とレース3のグリッドを決める予選2回目ではそれぞれ15番手、14番手に留まった。

 予選翌日の18日に行われたレース1はスタートダッシュを決めた万璃音だったが、その後の混乱に巻き込まれて15番手に後退。その後はポジションを挙げたものの12位でのフィニッシュとなる。

 続くレース2はオープニングラップでポジションを3つ落として18番手へ。その後、後方から追い上げてきたライバルとバトルを繰り広げた際にコース外に押し出されるような形になり最後尾へ転落。17位でチェッカーを受けた。

 14番手からスタートしたレース3は、オープニングラップの1コーナー立ち上がりで目の前のドライバーがスピン。これを割けるためにコース外へ進んだ際にフロントウイングを破損した上、ステアリング周りにもダメージを負ってしまう。

 万璃音はウイング交換のためにピットインしたため、一時最後尾まで後退。フルコースイエローとセーフティカーランを終えてレースが再開されたあとは猛プッシュをみせ6台を抜き去るオーバーテイクショーをみせたが14位でのチェッカーとなりポイントには届かなかった。

「決勝レース1はスタートが良すぎて第1コーナーで前のドライバーに詰まり、アクセルを戻さざるを得ませんでした」と万璃音。

「いっぽうで後ろから来たドライバーは外側から全開で第1コーナーを抜けていき、第3コーナーのブレーキングで周りはグシャグシャの混乱になりました。ベストラップタイムは総合6番手と、入賞してもおかしくないスピードはありましたが、前のドライバーがかなり危ない走りを続けていたので最後まで抜きあぐねました」

「決勝レース1と同じく決勝レース2でも予選の重要性を改めて思い知らされました。クルマの調子は良かったのですが、コースレイアウトの特性もあって前のドライバーが遅くとも簡単には抜けません。僕はなんとか数台を抜きましたが、競り合いで順位を落とす場面もあって入賞には届きませんでした」

「決勝レース3は目の前のドライバーがスピンしたため、やむなくコースの外に逃げました。その際にウイングが壊れただけでなく、ステアリングも曲がった状態になってまともに走れませんでした。それがなければもう1、2台は抜けていました」

「追い越しの厳しいコースで6台を抜いたとはいえ、内容にも結果にもまったく満足していません。とはいえ、必ずFCY(フルコースイエロー)が出ると踏んでウイング交換のピットストップを1周遅らせ、タイムロスを最小限に留めた自分の判断は大正解だったと思います」

 FIAヨーロピアンF3選手権の第7大会は8月24~26日、イタリア・ミサノで行われる。