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フォース・インディアF1買収失敗のロシア企業、入札手順が不適切だったと批判

2018年08月23日 07:31  AUTOSPORT web

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セルジオ・ペレス フォース・インディア
破産申請をしていたフォース・インディアF1チームが、カナダの大富豪ローレンス・ストロール率いる資本家連合に売却されることに決まったが、入札に参加し落選した企業のうち一社が、管財人主導による入札交渉の手順に疑問を呈している。

 ローレンスの息子でウイリアムズのドライバーであるランス・ストロールは、今回の買収により遅くとも冬期のオフシーズンにはフォース・インディアに移籍するものと見られている。

 フォース・インディアは、チームの最高幹部が支持した今回の買収で管財人の管理下を離れることになったため、今週末に開催される第13戦ベルギーGPに通常と変わらない体制で参戦することになる。

 しかし、フォース・インディアの経営権取得に向けて入札に参加した複数の企業のうち、ロシアの化学品メーカーであるウラルカリ社は、管財人が同意した今回の債務管理契約はチームにとって最適とは言いがたい、とする声明を出した。

 8月21日付の声明で同社は、「ウラルカリ社は、管財人が主導した債務整理の手順が、フォース・インディアの債権者、その他関係者、またこのスポーツの利益に最もかなっているのか疑問だと考える」と述べた。

 同社はまた、フォース・インディアの資産に対して投資、またはこれを取得するという同社独自の提案を策定するために「専門家によるチームを立ち上げた」とも付け加えた。伝えられるところでは、メンバーにはマクラーレンの元チーム代表マーティン・ウィットマーシュも含まれていたという。

「提案はいずれも、すべての債権者からの請求を全額保証するに十分な資金を拠出するものであり、またフォース・インディアの成功を確実なものにするために、多額の運転資金と新たな5カ年の投資プログラムを提供することも約束している」

■「チームは当社との関わりを拒んだ」とウラルカリ社
 ウラルカリ社は、管財人が設定した最終期限も達成不可能だと感じたとし、さらに封入入札が用いられなかったことに対しても不満を表明した。

「当社提案の提出後、管財人はウラルカリのチームとの関わりを拒み、電話やメールにも応じなかった」

「この状況において、フォース・インディアの資産や事業への入札に関連して、管財人がウラルカリ社と関わろうと努めなかったことは驚きである」

 しかし共同管財人側は、入札手順が適正ではなかったとしてこの苦情を退けた。

 管財人であるFRPアドバイザリーLLPのジェフ・ローリーとジェイソン・ベーカーは、「すべての入札参加者は、フォース・インディアにとって最良の提案を提出するための機会を平等に与えられていた」と主張している。

「プロセス全体を通して、我々は管財人として注意深く法律上の義務や方針に従い、また経験豊富な法律顧問からの助言を受けてきた」

 ウラルカリ社は、ロシアのビジネスマンであるドミトリー・マゼピンと密接な関係にある。マゼピンの19歳の息子であるニキータは、現在フォース・インディアのテストドライバーを務めており、ARTチームからGP3にも参戦している。